※三巻ラストネタバレ
※三巻ラスト捏造
※バティ独白


























俺がナサニエルに召喚されて、思い出してはいけないものを思い出してしまった。あの感情だけは、二千年前に置いてきたつもりでいたのに、それにも関わらず、感情はあっという間に押さえられないものになった。
恋慕の想いは、愛情は、二千年前の大切な人に押し付けられた最期の贈り物で忘れ去った…はずだった。俺はやつを守れなかった。失ったんだ。だから、もう要らない感情だったのに。ナサニエルはあっと言う間に全てを蘇らせた。だからこそ、今度は失わないように、守ると決めていた。それなのに、また小僧はやつと同じように俺に贈り物を押し付けた。俺はそんなものは要らない。全力で拒否をしたかったが、呪文にはどうしても太刀打ち出来なかった。二千年前と同じ。プトレマイオスと同じことを、ナサニエルは俺にしたのだ。あたかも、二千年前のその瞬間を見ていたかのように。

最期にナサニエルが言った…心の中で思った、愛してる、の一言は未だに忘れられない。俺が、ナサニエルに言ったのは、俺の最後の、愛してる。


「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -