アイドル!(家三・現パロ)


 ※家康がAKB48、三成が嵐のファンです。



 血の滲むような努力と苦労を重ねた末、ようやく…ようやく三成は男女のお付き合いを許してくれた。
 それから早三ヶ月。その間、情けない話だがワシはまだ彼女の手しか握れていないのであった。

 しかし今日、初めて三成を家に招待することに成功したのだ!リビングには忠勝がいて流石に気恥ずかしいから、ワシの部屋に入ってもらうことにした。勿論、事前の片付けに抜かりは無く、あいつに見られたく無いものはしっかりとしまってある(隠したとも言う)。
 さぁ準備は万端、頑張れワシ!二人の関係に今日こそ進展を!!




 「三成は熱いミルクティーと甘さ控えめチーズケーキがお好み…と。」
 三成を部屋に通した後、ワシはお茶とケーキを用意していた。毎日舐めるように観察していた甲斐もあり、ワシは彼女の好みを熟知していた。
 しっかし今日の三成は可愛かったなぁ…。デニムのショートパンツに黒いニーハイで、紫色のドルマンパーカー(とか言うのか?アレは?)を着ていた。ワシと違って三成はオシャレだな。まぁ、あいつだったら小豆色のジャージ上下でも可愛いってきっと思うけど。ってワシ気持ち悪くねぇか……?


 そんなこんな、上機嫌でお茶を持って三成が待つ自室へ向かうと、ワシは言葉を無くした。





 三成は、その細くてキレイな足を組んでベッドに腰掛け、ワシ秘蔵・AKB48のお宝写真集を見ていたのだった。しかもそれ一冊じゃない。個人の写真集や、メンバーの水着姿や下着姿が収められた、ちょっとエッチなそれまで奴の手元に置いてある。


 か、かかか…隠しておいたのにー!!?


 「み、三成……?」
 ワシは震える声で三成に声をかけた。
「そう言えば貴様は、AKBのファンだったな。」
 開かれた写真集の中では、板野友美が挑発的な笑みを浮かべていた。
「あ、あのな、それは違うんだ…っ!いや…違わねぇんだけど…っ!」
「別に隠す必要は無い。私だって嵐が好きだ。こいつは私も可愛いと思うぞ。」
 うろたえるワシはよそに、三成が言う。その指は先ほどのともちんを差している。
「でも…っ、ワシはともちんよりもあっちゃんよりも三成の方が可愛いって思ってるからな!お前の方がずっとずっと好きだっ!!」

 ……気が動転して思わず大変なことを口走った気がする。


 しかし、その言葉に嘘偽りは無い。ワシは誰より本当に三成が……。

 「すまんが家康、私は貴様より松潤の方が好きだし眉目秀麗だと思っている。」







 このままベッドにこいつを押し倒して、既成事実を作ってしまおうかと思った、秋の昼下がり。あれ?このチーズケーキしょっぺぇなぁ……(ほろり)。




   おしまい☆



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