つまりは鉢巻き焼けもしている訳で。(真田主従)


 「お館様ぁああぁあ!!」
「幸村ぁああぁあ!!」


 今日も今日とて、我が家の旦那と大将は鍛練と言う名の殴り愛を繰り広げている。この焼け付くような炎天下の下…。俺様はそんなの御免だから、木陰でそれを見守る係をしてます。

「うぉおやかたさむゎああ゛〜!!!」
「ぅゆきもらぁあああ!!」
 …もう何言ってるか分からないんだけど……。いつも思うんだけど、旦那は殴られて嬉しそうだよね〜。ゼッタイ素質ある(何の、とは言わない)。織田軍にいる、あの銀髪で二本の鎌を持った変な人には会わせちゃイケナイ気がするわ……。



 「大将ー!旦那ー!そろそろ休憩しなよー!」
 水出しの冷たいお茶と俺様特製の水羊羹を用意して、二人を呼ぶ。熱中症にならないように、こまめな休憩と水分補給を。…見てるだけで暑苦しい光景に、こっちの方が具合悪くなりそうだからね…。
「おお佐助!これはうまそうだ!」
 おやつに向かって、子供のように駆け寄って来た旦那。その肌が赤く火照っている。いやーこの日差しでよく焼けたねぇ…。上着脱いでたから余計に……って、ん??

「旦那、ブラ…じゃなかった、胸当てちょっと外してみて?」
 言われた通り赤い胸当てを外す旦那。
「む?…こ、これは!!」


 …そう、皆さんのご想像の通り、旦那の胸には二つ、丸い形の日焼けの跡がくっきり……(何コレ?胸当て焼けとでも言えばいいの??)。


 「お館様ぁあ!!見て下され!この体に天然の胸当てがぁああ!!」


 天然はアンタだよ!!!





 後日、その半端な日焼けがちょっとみっともないと気付いた旦那が、何の罰ゲームかと言うような「乳首出しシャツ」を着て甲州や信州をかっ歩してたとか。
 ……当然俺様は他人のフリだよ。




 付き合い切れないからおしまい!



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