子虎と侮るなD


 しばし目の前の状況が理解できずに唖然としていた三成だったが、はたと自分が全裸だったことに気がついた。慌てて木製の大きな浴槽に飛び込み、縁にぴったりくっつき身を隠す。
「貴様!これはどういうことだ!俺を騙していたのか!?」
 怒りと羞恥で顔を真っ赤にしながら三成が吠える。
「ちょっと事情があったんだよ。悪気は無い。」
 そう言いながら近付いてくる清正(FULL-CHINで)。
「寄るな、出て行け馬鹿!と言うか貴様ソレを隠さんか!!」
 三成はせめても抵抗に手近にあった木桶を清正に投げ付けたのだが、難なくかわされてしまった。
「お前さっき、子供も可愛いもんだって言ってたよな?俺も子供欲しいんだ…。」
 そう言って三成の手を掴む清正の目は、ギラギラと光って正に肉食獣そのもの。
「な…、何を…っ!やめろ清正!!」
 真っ赤な顔をして震える三成に、舌舐めずりをする清正。


 「俺のやや子、生んでくれよ。」




 可愛い子虎を相手にしていたつもりが、それがあっと言う間に獰猛な虎に変わってしまった。哀れ三成は、見事に食されてしまったのだった…。





 「このっ、ケダモノがっ!!」



   おしまい☆



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