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あそんでます。
仕事を終えて自宅のアパートに帰ると、合鍵を使って上がり込んでいたらしい清正がWiiをやっていた。
「おぅ、三成お帰り。勝手に入っちまってて悪いな。」
「それは構わんが……そのWiiはどうした?」
一回プレイ画面を止めてこちらを見る清正。奴がやっているのは恐らく戦国ナントカ。俺はWiiなど買った覚えは無いのだが…。
「家から持って来た。部屋に置き場が無くなっちまって。」
そう言いながらゲームを再開した清正。テレビの中には俺と同じ名前をした銀髪のキャラクターがいて、大量の足軽をバッサバッサと薙払っていた。
「だからって俺の部屋に設置しようとするな。邪魔だ。」
「頼むよ三成、処分すんのも勿体なくて。これで一緒に遊ぼうぜ?」
清正はWiiのスイッチを切ると、俺に向き直った。
「Wiiスポーツとか、Wiifitとかあるから。まぁ取りあえずお前のMii作ろうぜ。」
「みぃ?何だそれは。」
「いーからいーから。」
再びゲームの電源を入れると、何やら似顔絵?の作成画面のようなものに切替えて、それをいじくり出す清正。
「眉毛はこれか?」
俺とテレビ画面を交互に見ながら、何やらリモコンを動かしている。ついて行けないのでひとまず俺はルームウェアに着替えることにした。
「見ろよ三成、似てんだろ?」
そう言われて画面を見ると、三頭身くらいのちんちくりんがいた。そう言えば、よくこんなのCMで見るな…。
「……貴様、ひょっとしてこれが俺だと言うのか?」
「可愛いだろ?」
何故この程度で得意げなんだ、清正。
「…まぁいい。で、コレをどうするんだ?」
「こいつがゲームの中で三成の分身になるんだよ。ついでにこれが俺な。」
清正が見せたのは色黒で銀髪のちんちくりん。コレは何となく似ていておかしかった。
「まずはテニスでもすっか。」
ほら、と渡されたチャンネルみたいな形のリモコン。ん?このストラップを腕にはめて…?…おお!ちんちくりんが動いたぞ!?
テレビの前で体だけ合わせて動かすだなんて、CMを見ているだけでは大して面白くはないのだろうと思っていた。
が。
「てぃ!!」
「アウト。お前はカッ飛ばし過ぎなんだよ。」
「くそ…っ!清正もう一回だ!!」
「おーいくらでも。」
俺はすっかりハマってしまったのだった。
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