お父さんは心配性!@(左近と清三)


 近頃、殿の様子が変わられた。以前からきらきらした御仁だとは思っていたが、それに加えて雰囲気が優しくなり、なんだかふわふわした。やたらに敵を作らなくなったのは、左近も喜ばしい限りですよ。
 まぁとにかく、きらきらでふわふわで殿は前にも増して可愛らしくなったのだ。そしてその美しさは日に日に増してゆくばかり。


 ……殿、彼氏ができたのですね?俺はあなたに一番近い家臣、分かっておりますよ。勿論お相手もね。



 加 藤 清 正 !!



 秀吉様亡き今、殿を悪い虫から守れるのは俺一人。殿、この左近の目が黒いうちは不純異性交遊なんて許しませんからねん。(あ、同性か…。それでもダメですけど。)





 「左近、三成を知らないか。」
 出たな害虫。
「知りませんな。」
 当然嘘。殿は奥の部屋で得意のお茶を点てている(この左近のために)。
「…清正?今声が……。」
 奥からひょっこり顔を出す殿。

 出、て、来、ちゃ、ダ、メ、で、しょ!!

「三成!」
 殿を見た瞬間表情が緩む清正さん。うぜぇ。
「どうした清正、何か用事か?」
「いや、別に用事、と言う訳でもないんだが……。…お前が今、何をしてるかなって……。」
 殿の顔が見たかっただけってことですか。…あのガタイでもってなんかもじもじしている。うぜぇえ。
「な、何を言い出すか!……今ちょうど茶を淹れている最中でな…。お前は暇を持て余しているのか?どうしてもと言うのならお前の分も用意してやらんこともないぞ…?」
 殿が頬を紅潮させながら上目遣いで清正さんを見上げる。やだ可愛い。…じゃなくて!なんだかお二人を取り巻く空間が桃色に見えてきましたよ!

「とn「可愛くない言い方すんな、馬鹿。だがお前の点てた茶はうまいからな、ご馳走になりたい。」
「…ふん、当たり前だ。入れ。」
 ……左近は完璧に空気になりました(ほろり)。



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