こんにちは、無双ライフも一週間に突入したところです。
突然ですが私は今生まれて初めて人を殺したい衝動に駆られています。
「マジうぜーこの長髪マジうぜー!!」
「汚い言葉使いをするな!…そうか、すまない。本当に猿だったな」
「なにこいつほんとむかつくうう!周喩とか醤油と響きが似てるくせに!」
「なっ、人の名前を愚弄するな!」
「そっちこそ人のこと猿とか愚弄してんじゃん!ばーかばーか!ちょっと呂蒙さんこいつ追い出していいですか!」
「…え、いや」
「なぜ呂蒙にはさんをつけて私にはつけないのだ!敬え!」
「うぜえええええ!!!」
そう、こいつですこいつ。
目の前で私を鼻で笑いながらも長い髪を無駄にさらさらとさせているこいつ。周喩ですね。
まあこんなにもいいあいしているんですが、実はさっき会ったばっかりなんです。
呂蒙さんが私を紹介するや否や剣を抜いて「間者めが!私のいない間に皆を誑かしたな!」なんて言ってくる奴に基本的に敬意なんて払えないね!
驚きの白さ、じゃなくて驚きのうざさ。
その剣は凌統が間に入ってどけてくれたからよかったけどさ!怖かったんだからね!これでも私女の子なんだからね!
(ちなみにそんときの凌統は鼻血が出るぐらいかっこよかった)(もしかしたらでてたかもしれない)
「はっはっはっ、息が合ってるじゃないか」
「「あってません!」」
孫堅さんの一言に思わず声を合わせて否定してしまった。うええええ!
「殿!私はこ奴が信用なりません!牢に入れておくべきです!」
「はあ?もう葵ちゃんの素敵なお部屋があるんですー!孫堅さんと呂蒙さんにもらったんだもんね!」
「くっ、そこまで深く誑かすとは、色気は皆無だから何か怪しい術を使ったに違いない!」
「てンめ、さりげなく人の幼児体型指摘するな!結構気にしてるのに!」
ぎゃあぎゃあいいまくって最終的に二人とも肩で息しながら黙る。
それを区切り目に呂蒙さんがこほん、と小さな咳をした。
「しかし、まあ、周喩殿が帰ってくるまでの5日間私は葵をずっと見てきたが妙な動きはなかったですよ」
「それに俺も何回も命をとれるような隙を見せたが一向にそのような気配は見せなかった」
呂蒙さんと孫堅さんがそう言ったので私はぽかんと口を開けてしまった。
「それってあれですが、孫堅さんが目の前でえろっちく昼寝してたり、呂蒙さんがお風呂上がりのホカホカ色気満載な格好で私の目の前に現れてあれこれって私食べちゃっていいのかなって私が思ってたときですかね?」
「…えろかったとか色気とかそう言うのは聞かなかったことにしておこう。まあ、それだけではないが何回かそういう機会をわざと作っていたのは確かだ。しかしどんなにしても葵は興奮して抱きつくだけで危害を加えようとはしなかったからな」
呂蒙さんの言葉に私はフンフンと頷いたけど、やっぱりちょっとは信用されていなかったんだなと少しだけ胸が痛むのを感じた。
「こーら。ちゃんと話聞いてたか?」
「わ、…あ、凌統?」
「2人とも過去形で話出るだろ?じゃあ今はそうは思っていないってことだよ」
「…ん」
「そーそーその通りだ!気にすんな!俺はずっと信用してたけどな!」
「うわっ」
凌統の言葉にジンとしていたら、甘寧が私の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。
それに悲鳴をあげながらも、さっきの二人の言葉がすごく嬉しくてその下で涙目になっているのが気付かれたくなくて私はそのまま甘寧にぎゅうと抱きついた。
「そう言われても私はやはりこの猿を認められません。」
「ちょ、まじ空気読め周喩」
その言葉でこのじんわりしたいい空気をぶち壊した周喩にそう云えばものすごい顔で睨まれた。
「というわけで私はまだこの者を信用しません」
「まあ、仕方がないな」
そう孫堅さんと呂蒙さんが困ったように笑った。
「いいもん。醤油なんかに認めてもらわなくたってばーかばーか」
「…山猿にはしつけが必要なようだな」
「ぎゃ!何そのセクハラ発言引いた!凌統見てみて!鳥肌が!」
ぎゃあぎゃあと騒ぐ私たちを見て呂蒙さんが胃のあたりを押さえているのを視界の端で見た気がした。



(とりあえず周喩抹殺作戦立てようよ)
(…葵、一応あのひと俺らより地位が高いひとなんだぜ?)
(えーじゃあ落とし穴ぐらいで)
(よし!そうと決まったら掘りに行こうぜ!葵!)
(よっしゃあさすが甘寧!もちろん凌統も拒否権なし!)
(やれやれ)
(…お前等、頼むから問題起こさないでくれ)



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