※クラスコで学パロ
※同じクラス設定









「で、あるから、ここの公式を使って」




最近暑くなってきたと思う。
そろそろ夏服に替えようか……。
授業そっちのけでそんなような事を考える。

大体授業が簡単すぎて暇なんだ。
俺は幸い窓際の一番後ろの席だから窓の向こうを見て暇を潰せる。
外は運動場。今日はどこも体育をやってないみたいだ。
昨日は長距離をひたすらとジタンが走っていたな。

そんな事を思っていると、練習問題をみんなやり始めていた。


「分からなかったら先生か、周りの人に聞く事。10分後に答え合わせだ」


先生がそう言った瞬間クラスの女子が席を移動して友人の元へ。
問題は絶対にやらないな、喋るだけだ。
その事を知っているくせに先生は女子には甘い。

真面目に問題を解けよ。
分からなくて他の奴に聞くのがオチだろう。



「スコール」
「どうした?」



一応前はクラウド。
髪の毛で時々前が見えない。
クラウドは自分のノートを俺の机の上に広げて、イスを俺の方へと向けて座った。



「ここが分からない、教えてくれ」
「……ああ」



クラウドが分からないなんて珍しいな、と思いつつ俺はシャーペンを筆箱から取り出す。
こいつは常に上位をキープしてるはずなのに。



「ここか」
「ここの答えが違う気がする」



クラウドは問題を指さす。
――綺麗な字だな。
俺のと比べると確かに答えが違う。

暫くクラウドの解いた答えを見ているとある事に気付いた。
俺はおもわずフッと吹き出してしまった。


「何かおかしい事でもあったのか?」
「いや、クラウド、見てみろ」
「ん?」


クラウドは自分のノートをのぞき込んでみる。
だけどやっぱり分からないみたいだ。


「俺のと比べて見てみろ」
「……あ」


俺は我慢出来なくて、声に出して笑ってしまった。
しかし、俺の笑い声は教室が騒がしくてかき消されてクラウド以外気付かない。


「問題間違い写しでそんなに笑うか?」
「い、いや、それに気付かず問題とにらめっこしてたと思うと」


再び笑いがこみ上げてくる。
クラウドは前屈みで問題を睨み付けている。
その姿を見てるともっと笑えてきた。



「スコール……」



急にパッと顔を上げたと思ったらクラウドの顔が一瞬にして近付いたと思ったらすぐ離れた。
ビックリして放心状態な俺の唇をクラウドは自分の指でポンポンと叩いて



「笑ったからお仕置きだ」



そう言ってノートを持って前を向いて問題の続きに取りかかった。



「いっ、今お前!」



俺は一瞬で状況を理解して席を立ち上がってクラウドの肩を掴んだ。
きゅ、急にキスするなんて、しかもここは学校だぞ!
そう叫ぼうとしたら周りが妙に静かになっていた。
……みんな俺を見てる。



「どうした」
「ッ!」



――ニヤニヤして!



「なんでもない」



そう言って席へ座ると、少し目線が痛かったがすぐに周りの奴らは自分たちの方に集中してまた騒ぎ出した。






不意打ちだ!







*PREV END#

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