現パロ












俺の通っている大学の近くにはコンビニが一つある。
コンビニって便利だよなぁ、あれ。
でも24時間営業も大変そうだと思う。



「バッツ!コンビニ行くの?アイス買ってきてー」
「はぁー!?ジタン自分で行けよ!」
「だってバッツ今から行くんだろ?」
「そりゃそうだけど……」
「はい、決まり!これお金な」



俺の手に100円玉を一枚乗せて自分の食べていた弁当をまた食べ始める。

ジタンは俺の後輩。
こんな感じで上下関係は全くない。
まぁあったらあったで面倒だからこっちの方が気にしなくていいから好き。

金髪の女の子大好きだけど良い奴。
男と女の子の優しさは全く違うけど良い奴。
男と女の子の優しさはまぁったく違うけど良い奴。


俺が女の子だったらジタンは俺の為にアイス買ってくれるかなと一瞬思ったが何だか――俺が女の子でも接し方は変わらないだろうな――想像できないからやめた。



「じゃあ行ってくるな」
「んー、100円の奴でいいからな」
「お前から100円しか貰ってないんだけど」



適当に会話をして俺は学校を出た。
学校から五分ちょい歩いた所にそれはある。
昼休みは一時間。時間は余裕にあるから俺はいつもより遅く歩いて向かう。
にしても、行くは行くけど俺は何を買おうかな。
んー、適当にお菓子でも買おうか。


ほら、もう見えた。コンビニだ。
俺は何時ものように入って、ジタンの言われてた通りアイスコーナーへと向かった。

100円のアイス……これか。
100円でこれだけ食べれる何て良いよな。


「っと、俺の分も買わなきゃな」


溶けないようにアイスを上手く持ってお菓子コーナーへ向かう。
んー、芋ケンピが良いかな。でも口に残るガムもいい。


よし、両方買おう。



「いらっしゃいませ」



店員が挨拶して俺は買うものを台に乗せる。
そのまま俺は店員の顔も見ずポケットからお金を取り出し出す。
後は帰るだけか。

そう思ってると



「おい」
「え?」



店員に声を掛けられた。



「金が足りない。25円」
「うわ……ぁ」
「はぁ?」



――すげぇ、むちゃくちゃ綺麗だ。
店員が眩しくて見れない程。
冗談じゃない!ガチて!
お金を出そうと財布に伸ばした手が異常な程鳥肌が立っている。
このまま、飛べそうだ……。



「おい、25円」
「あんた綺麗だな!」
「……25円」
「眉間にシワ寄らすなよー綺麗な顔が台無しだぞー」
「……」
「あ、25円ね」



俺はもうテンション上がっちゃって自分でも何言ってるか分からなかったけど、この人とずっと話したいと思った。
名前プレートを見てみる。
スコール・レオンハート。
良い名前だなぁ。



「スコールって言うの?俺バッツ!バッツ・クラウザー!」
「……225円お預かりします」
「無視すんなよー。笑顔大事だろ?笑って?きっと凄く可愛いと思う」
「え?」



俺が何気なく言った言葉にスコールは顔を真っ赤にして動きをピタッと止めた。
ん?俺変な事言ったか?



「かかかかかか、男にか、可愛いとか言うな!馬鹿ッ!」


ビニール袋を顔に投げられ出て行けと言われたので俺は勢いに負けてコンビニから出て行った。








「どうしよう」



俺は駐車場の端うずくまって顔を手で隠す。



「今のすっげー可愛かった」










*PREV END#

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