イナズマジャパンの中で多分二番目に髪が長いんじゃないかと言われている佐久間次郎君。
何か見た目女の子なのに名前が凄く男らしいっていうか。そういえば風丸君も男っぽい名前だし吹雪君もそうだなぁ。
あ、みんな郎繋がりだね!

と、そんな訳で俺は今佐久間君の後ろに立っていたりする。
今は丁度夜ご飯食べた後の自由時間。お風呂に入ったり誰かの部屋へ遊びに行ったりわりと普通。
それで俺は明日の天気を確認しにテレビがある部屋に着たんだけど丁度佐久間君が何かのアニメを見ていた。

「あ、ヒロト。テレビ何か見んの?」
「うん、明日天気どうだろうかなって」
「そうか、じゃあ後3分だけ待ってろよ、そしたらアニメ終わるから」

そう言って佐久間君は俺からテレビへと視線をうつした。
とりあえず後三分という事なので俺は佐久間君の横にちょこんと座る。
……ペンギンのアニメ……なのか。そういえば佐久間君って大のペンギン好きって鬼道君が言ってたような。
あ、だから必殺技がペンギン関連なのかな?……でも、ペンギン蹴ってるよなぁ。

「よし、ヒロトいいぞ」
「え?ありがとう」

佐久間君からリモコンを受け取って天気予報に変える。
明日はどうやら晴れのようだ。良かった、練習出来るね。

「そういえばヒロトと二人っきりで話すの初めてだな」
「そうだね、佐久間君はいつも鬼道君か不動君と居るもんね」
「そりゃ鬼道とやっとサッカー出来るからな。不動は知らん、鬼道と居ると居るんだよ」

へー。
そういえば父さんから聞いたけど佐久間君と不動君はエイリアの時に色々問題があるとかどうだとか。
俺のせい……かなぁ。だよね、だって俺達があんな事しなかったら佐久間君は鬼道君とも不動君とも争わないでこれたんだもん。

「佐久間君ごめんね」
「は?何が?」
「真帝国だっけ。エイリアの時凄い迷惑かけて」
「あー、そんな事もあったな」

そんな事って、俺は結構深刻な話だと思うんだけどなぁ。
佐久間君は、そんな前の事じゃないのに昔のように感じるなーって呟いて。

「俺が悪いんだよ、不動に乗ってあんな馬鹿な事しちまってよ、でもあの事が無かったら俺と源田はずっとあのままだったよ」
「そっか……」

源田って確かバナナの人だったけ。ネオジャパンでキーパーやってた人か。
佐久間君と初めて喋るのにこんなにポンポン話が弾むなんてなぁ。
ふっと横目で佐久間君を見たら丁度髪の毛が目に入った。そういえば凄い綺麗な髪の毛だよな。

「ねえ佐久間君。髪の毛何かお手入れしてるの?」
「髪?いや、何にも。普通にシャンプーして自然乾燥だけど」
「え!?自然乾燥は駄目だよ!髪に悪いんだよ!せっかく綺麗なんだからドライヤーで乾かさなきゃ駄目!明日俺の貸すからね」
「あ、ああ」

勿体ないよ、こんなにサラサラしてるのに。
俺なんてエイリアの時に凄いワックス使って髪の毛立たせてたから髪の毛はバサバサ。
トリートメントずっとしてサラサラに頑張ってきたから最近は元に戻ってきた。だから俺は佐久間君の髪の毛が凄い羨ましいの。

「あ、触ってみてもいい?」
「別に構わないよ」
「うお、凄いサラサラ」

髪の毛を持ってみても指の間からさらりと抜け落ちてしまう程サラサラ。
羨ましいなぁ。

「俺佐久間君の髪の毛好きだなぁ」
「髪の毛だけかよ」
「あー佐久間君も好きだよ!」
「ありがとな。俺もヒロトの事好きだぞ」

そう言うと佐久間君はフッと笑った。
ホント美人さんだなぁ。




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