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FFI後のお話















FFIが終わって俺達元エイリア学園のみんなは雷門中に転入する事になった。
元々エイリア学園なんて学校ないもんね。
みんなで会議した結果、エイリアって宇宙人っぽくね?って晴矢が言って決定したもんだ。
晴矢がエイリアって言わなかったら風介のよく分からない呪文のような名前にされる所だった。
まあどっちにしろ、エイリアってセンス無いよね!

「ヒロトお前何ニヤニヤしてるんだよ」
「え?な、なんでもないよ!」

まあ、そんなこんなで俺は今風丸君と一緒の学校に通えているのだ。
幸せすぎて爆発しそうだなぁ。
一緒に学校通って一緒に勉強して一緒に部活やって一緒に帰る!
その後風丸君家にお邪魔して御母様に挨拶してイチャイチャ。
これを幸せと言わず何を幸せと言うんだよ。

……まぁ、あいつが居なきゃもっと幸せだけど。

「風丸せんぱーい!」
「お、宮坂」

そう。あいつ。宮坂了。
最初女の子かと思ったよ。
雷門中って凄いね。女の子みたいな男の子が居るんだもん。
で、そうなんだよ、あいつ。
風丸君の陸上部の時の後輩かなんだか知らないけどずっと風丸君の周りをウロウロ。

ウロウロウロウロ。
俺が入る隙も無いくらい。

風丸君と一緒にご飯食べてる時も隣に宮坂君がやってきて、かぜ、風丸君に、あ……あ、あーん、なんてやって!
俺でもやった事無いのに!









「お疲れさーん!」

なんやかんやで部活が終わった。
今日もハードだったなぁ。

「ヒロト、今日のシュート良かったぞ!」
「円堂君こそ今日調子良かったね」
「まあな!それじゃあな」
「バイバイ」

んー、俺も帰らなきゃな。
風丸君着替え終わったかな?
とりあえず部室の外で待っていよう。

「あれ?ヒロト先輩じゃないですか」

う、うわ。出た

「ど、どうしたの、こんな所まで。宮坂君」
「どうしたって、別に今から帰る所ですよ?風丸先輩を誘おうかなって」
「風丸君は俺と一緒に帰るんだよ」
「じゃあ僕も一緒に帰りたいです」

こ、こいつ……譲らないつもりだな。
何がなんでも風丸君と一緒に帰りたいらしい。
俺だって一緒に帰って学校で出来ないような事を家で風丸君としたいもん!

「ゴメンな、ヒロト、着替えに手間取っちゃって……あれ、宮坂」
「お疲れ様です、風丸先輩!」

練習後の疲れた風丸君も格好いいなぁ……。
じゃなくて!

「風丸君、俺と一緒に帰るんだよね!」
「ああ、だってヒロト、俺の家来るだろ?」
「風丸君……!」

フォトンフラッシュぐらい眩しい笑顔で言われると眩しくて風丸君が見えない……ッ。

「僕も風丸先輩の家行きたいです!」
「宮坂も来るのか?ヒロト、いいか?」
「え……宮坂君も?」

どうしよう、凄く嫌だ。
俺と風丸君との時間が減っちゃうよ。
でも、ワガママかな俺。
でもでもでも!やっぱり!

「嫌だよ、俺。風丸君とイチャイチャしたいもん!」
「ヒロト……」

風丸君はポカン、とした顔が俺を見ている。
どうしよう、引かれちゃったかな……。

「ヒロト人目気にしてるのか?気にしなくていいのに。宮坂が居ても居なくてもイチャイチャすればいいじゃないか」
「……へ?」
「じゃあ……手繋ぐか」

ん、と風丸君は俺に手を差し伸べてくれた。
こ、この天然タラシ!
俺は風丸君の手をギュッと握った。

「じゃあ僕はこっちいいですか?」
「ちょ、君は握らなくていいよ!」
「ははっ、何か家族みたいだな、みんなで手握って」

家族……か。

「それはそれでいいかも」

夕日をバックに俺達三人は風丸君の家へ向かうのでした。

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