小説 | ナノ







ほんの時々、時々だよ?しょっちゅうじゃないからね。
時々ホームシックっていうのかな、家が恋しくなっちゃったりするんだ。
時々悩みすぎたり、ストレス溜めすぎちゃったりで爆発しちゃうっていうか。

俺も緑川も稲妻町に合宿して、晴矢も風介も何処かに行っちゃって、姉さんも治もどこかに出掛けたっきり居なくなっちゃって。
お日さま園に誰も居なくて大丈夫なのかなって思った。


でも、ライオコット島へ、っていう時に緑川と治と姉さんがお日さま園に帰るって言った時は安心したんだ。
でも、やっぱり不安はあるもので、俺達で今までやってきた事を緑川や治や姉さんだけで出来るのかな、俺はやっぱりサッカーをしないでお日さま園に戻って園を手伝った方がいいのか、そんな事ばかり思ってた。


「大丈夫だよ、俺達に園は任せなよ。ヒロトは世界に行くんだろ?俺も後から行くけどさ」


って緑川は俺に、大丈夫、って言ってくれたけどやっぱり不安だった。
ご飯担当だった俺のポジションは誰がやるのかとかいっぱいいっぱい考えちゃったもん。
晴矢達は韓国に行っちゃったし二人の担当だった洗濯は誰がやるのか、とか。


「ヒロト」
「あ、風丸君」
「まーた何か考えてんだろ」
「んー、分かった?」


当たり前だろ、と風丸君は俺を抱きしめてくれる。
ふわりと暖かく俺を包んでくれる風丸君。


「大丈夫だよ、大丈夫」
「うん」
「大丈夫だから」


風丸君に抱きしめられながら言われる「大丈夫」は俺の精神安定剤。
この「大丈夫」を失った時俺は大丈夫な状態で居られるんだろうか。


「大丈夫、俺はずっとそばにいるから」
「ホント?」
「ほーんと」





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