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「将来俺達どうなってると思う?」

練習が終わってみんな宿舎へと帰る道の途中ヒロトはぼそっと呟いた。

「将来?」
「うん、10年後くらいかな」

と、いうと俺達は24歳くらいか。
大学も終えて社会へと飛び出すぐらいだろうか。
はっきり言って今は世界一になるので頭いっぱいだし将来がどうのこうのって考える余裕はないんだよなー。

「まず高校行くんだよね、きっと」
「そうだな、高校でもサッカー続けるのかな、俺」
「それは風丸君次第でしょ」
「そらそうだ。……ヒロトと同じ高校行きたいな」

俺がそう言うとヒロトはポッと頬を桜色に染めて、俺も、って言ってくれた。
やばい、凄く今幸せかも。

「大人になっても俺達一緒かな」
「当たり前だろ、俺が離さないよ」

ヒロトが俺を好きじゃなくならない限り俺からは絶対別れ話なんてしない。
俺はヒロトの事が好きだから悲しい顔見たくないし、ヒロトが別れたいっていうなら嫌だけどヒロトが望むしその通りにしたい。

「10年経っても20年経っても、おじいさんになっても俺はヒロトから離れないよ」
「……俺も!俺も絶対風丸君から離れないよ。だって風丸君俺の事大好きだもんね」

俺の腕をガッと掴んでなぜか走り出す。
否定はしないけど、ホントヒロトって天真爛漫だよな。
あの時はクールで大人しい奴だと思ってたんだけどなぁ、そんなヒロトも俺は好きだけど。

「あ、じゃあさ!」
「んー?」
「将来さ、一緒に住もう!そしたらずっと一緒だ!」

ピタッと足を止めたヒロトは今度は俺の胸に向かって飛び込んできてぎゅうっと力強く俺を抱きしめる。
ぐえ、苦しい。
でも俺もヒロトをぎゅっと抱きしめる。

「うん!一緒に住む!毎日俺ご飯作るし洗濯するし掃除もする!」
「えーヒロト料理出来ないじゃん」
「出来るようにするの!好きな人に自分の作ったご飯食べて貰いたいって思うもん」

ヒロトの料理凄い芸術的だからなぁ……。
でも本当にずっと一緒に居られるといいよな。
おじいさんになっても、ずっとずっと。

「部屋には赤い家具と青色の家具置きたいなー」
「俺とヒロトのカラーだから?」
「うん、でも小物でもいいかも」

FFIの事で頭いっぱいだったけどこういう話も時々はいいかもな。
まぁ、俺は実行するつもりだけど……な!




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