雑記

メモ
アイドル跡部の追っかけ白石
跡部について語る3-2
跡部が好きすぎて泣いた










2年の冬に倒れて、もう一生テニスが出来ない、なんて言われて目の前が真っ暗になった。
お見舞いにきてくれた真田たちに強く当たって、もう来ないでくれ、なんて暴言まで吐いて。



「無敗でお前の帰りを待つ!」



なんて真田に言われちゃって。
何でお前が俺の帰りを待ってるんだよ、俺はもうテニスが出来ないんだぞって思ったけど、近くにあったテニスラケットを見ると、やっぱり俺はまたコートに立ちたいよって気持ちで胸がいっぱいになった。



俺たちは立海で3連覇するんだ、それが俺のすべてだったんだ。
リハビリは勿論楽しくなくて辛い事しかなくて、でもラケットを見るたび、もうちょっと頑張ってみようって思って、無我夢中でリハビリを続けてコートに戻った。


勝つ事がすべて、負けは許されない、俺たち立海は王者なんだ、って気持ちで決勝まで上り詰めた。
ボウヤは目が見えなくなっても耳が聞こえなくなっても、五感を失っても俺とテニスをし続けた。
ボウヤはフラフラになりながら、何かを呟いてて、急にピタッと止まったと思うと、顔を上げて、テニスって楽しいじゃん、なんて言いやがった。テニスが楽しいわけないだろ。勝つために、テニスは勝つんだ。それ以外いらないんだ。



試合に負けてボウヤを囲む青学のみんなを見てると不思議な気持ちになった。
勝つってああいう事だったんだ。あの時の気持ちを忘れてたんだろうな、俺は。
勝つ事に執着して、テニスを始めたころの、楽しいって気持ちを忘れていたんだ。
夢中でボールを追いかけて、泥だけになって走り回ったあの頃を。




俺はあの試合で気付けたのかな、何か変われたのかな。





「幸村部長!」
「……赤也、部長は今お前だろう?」
「あ!」
「ホントしょうがないなぁ」



部活を引退して、部を赤也に任すとまた俺とは違ったまとめ方をして面白かったし、新鮮だった。
少し前まであの場所に俺もいたんだなぁ、って思ったら少し悲しくなった。



「ぶちょ……先輩!今日この後部室来てくださいよ!ちょっと相談したい事があって……」
「別に今言えばいいだろ?」
「それもそうなんっすけど……あんまり人に聞かれたくない話で!」
「しょうがないなぁ」






この3年間の後悔は一つもない。
俺が冬に倒れた事も、ボウヤに負けた事も、悔しくて苦しかったけど、後悔はないんだ。
どれだけ否定しても、倒れた事も負けた事も、勝つことに執着してたのは俺なんだから。







YUKIMURA HAPPY BIRSTH DAY
2013/03/05
2013/03/06 02:43
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