台本サンプル(途中まで)

色01「あー!粋、また陽炎の布団で寝てる!」
粋02「うるせえな、いいだろ別に」
色03「よくない!僕だってまだ3回しか寝たことないんだから!」
粋04「お子ちゃま色には3回でも多いぐらいだっての」
色05「僕はこれでも105歳ですー!」
陽炎06「はいはい、喧嘩はよしなさい二人とも」
色07「ねえ、陽炎。僕と粋どっちが子どもに見える?」
粋08「そりゃあ色だろ。なあ、陽炎」
色09「あー!陽炎にくっつかないでよ!」
陽炎10「私は双方ともに子どもに見えるよ。ほら、粋・・・抱きついていないで用意しなさい」
粋11「・・・相手してくんないとヤダ」
色12「何言ってるのさ、粋!早く用意してよ!」
粋13「うるせえな、まだ陽炎の力にすらなれないひよっこのくせに」
色14「うっ・・・」
陽炎15「粋」
粋16「・・・分かってるっての」
(翼広げる音)
陽炎17「いい子だ」
粋18「んっ」
色19(粋ばっかずるい・・・僕も陽炎の役に立ちたいのに・・・)
粋20「陽炎、もっと」
陽炎21「ダメだよ、立てなくなるだろう。色、粋を頼んだよ」
色22「うん・・・」
陽炎23「おいで、色」
色24「何?」
陽炎25「(でこchu)いい子で待っておいで。夕飯はお前たちの大好きな炒飯にしよう」
色26「!うん!」
粋27「けっ」
色28「陽炎、かっこいい・・・」
粋29「そんなこととっくに知ってんだよ」
色30「僕もいつか陽炎の力に」
粋31「あー無理無理」
色32「何さ!」
粋33「お前の妖力はほぼ俺が吸い取って生まれちまったからな。陽炎に与えたら死ぬぜ?」
色34「うっ・・・そんなこと言って粋だって今ふらふらじゃないか」
粋35「だからお前は俺を支えてればそれでいいの」
色36「ずるいよ、そんなの」

色37(僕と粋は、はるか昔ヤタガラスの隠し子としてこの世に身を落とした。
ヤタガラス、その昔人間の戦に神の使者として彼らの先陣を切ったともされるけど・・・)

粋38(幼少)「人間なんて血の通わない奴らばかりだ」

色39(粋は何度もそんな言葉を口にする)

色40(僕らが生まれた頃、神の使者として崇められたヤタガラスの存在は消え、いつしか人間を脅かす存在だと言い伝えられていた)

色41(その恐ろしき三本足で肉を切り裂き、食い殺す。ヤタガラスを見た者は呪われる・・・そんな噂が広がっていた)

色42(けれど、一人だけ・・・ヤタガラスに触れた者がいた。それが僕たちの、母さん)

色43(そう、僕と粋はヤタガラスと人間の間に生まれた双子だ)

(続く)

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色の章(台本サンプル)


色1「粋!起きて」
粋2「あ?」
色3「あ?じゃないから、起きて!」
粋4「うるっせ」
色5「今日仕事なんだよ!鉄鼠(てっそ)退治!」
粋6「うるせえなあ、お前一人でいけよ」
色7「そんなわけにはいかないでしょ」
粋8「何だよ、粋にい様がいないと一人じゃ退治できないって?」
色9「はあ?!」
粋10「じゃあちゅー一回でやってやってもいい」
色11「バカじゃないの」
粋12「何だよ可愛くねえな」
色13「可愛くなくて結構!もう早く準備してくれる?じゃないと今日の粋の夕飯は抜き」
粋14「はあああ!?」


色15「あれから200年ほど経った今、僕らは天狗山を離れて人間の住む都会へ来て暮らしている」

(ピンポーン)

色16「はいはーい!」
玉響17「ああ、色くん」
色18「玉響さん、すみません!今からお伺いしようと!」
玉響19「いえ、全然大丈夫よ。粋くんは・・・・」
粋20「あーども」
玉響21「まあ」
色22「ちょ、ちょっと粋!ちゃんと服着てよ!」
粋23「・・・あーはいはい」
色24「全くだらしないんだから」
玉響25「・・・・」
色26「あ・・・すみません、兄は本当に色々と無頓着なもので」
粋27「さっきまで愛し合ってた結果、だろ?」
色28「!?!?粋!またそんなデマ・・」
玉響29「まー相変わらずお熱いですね!あ、私お邪魔ですわね。やっぱり屋敷で待ってますわ!」
色30「ちょっ!!」
(ばたり)
粋31「・・ふわぁ、ありゃ近所の猫又会議で噂流すな」
色32「粋のせいでしょ!」
粋33「色ー」
色34「はいはい、甘えないで」
粋35「お前は家(ウチ)にいろ」
色36「は!?」
粋37「たかが鉄鼠相手に二人もいらねーだろ」
色38「そうやって油断してるとこの前みたいにまた顔に傷つくって帰ってくる・・・んっ!」
粋39「ん、はいはい、じゃ上手い夕飯作っといてくれよな。俺が帰るまで家から出るなよ」
色40「粋!!・・・ったくもう」
(ことん)
色41「・・・・陽炎」
陽炎42『色、粋・・・お前たちがいてくれたら僕は何年でも生きていられるよ』
色43「・・・今、どこにいるんだよ。バカ」




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粋の章(サンプル)



粋01「だあああ!!うっとうしいな!」
玉響02「ほら、見事なまでに逃げるのが上手いでしょ」
粋03「感心してる場合か!」
鉄鼠_a04「逃げろにげろおお」
鉄鼠_b05「へーんだ、捕まえられるものなら捕まえて見やがれ」
粋06「こいつら・・マジはっ倒す!」
玉響07「さてさて、私はゆっくりお茶でも・・・っ!!あつっ!」
粋08「!?何だ、炎!?」
鉄鼠_a09「うわああ、あついあついよおおお」
鉄鼠_b10「熱い、助けて!」
焔毘11「全く、下等な妖風情をアタシの美の焔を使って焼くなんて・・・アタシ自身が穢れるじゃないの。あーヤダヤダ」
粋12「お前・・・」
焔毘13「うふっ、こんな所にいたのね双子の片割れちゃん。ずっと探してたのよ」
玉響14「粋っ」
粋15「こっち来んな!」
玉響16「!?」
焔毘17「そうよーそこから一歩でも動いたら焼き殺すから。さて、改めましてこんにちは。私は焔毘。天狗族特攻部隊所属の唯一の紅一点」
粋18「・・・何の用だ」
焔毘19「あら、つれないのね。別に用ってほどのことじゃないんだけど。粋ちゃんに私から特別にいいことを教えてあげようと思って」
粋20「必要ねえな。お前らなんかにもらう情報なんてない」
焔毘21「あら、いいのー?」
(炎)
玉響22「これは、炎鏡(えんかがみ)の術?」
焔毘23「そう、遠くにいるものを映し出す・・ほーら。粋ちゃんのよく知ってる子が映っていてよ?」
粋24「!?色!!」



陽炎の章

炎矢01「トドメをさせ陽炎」
陽炎02「お断りするよ」
炎矢03「お前っ!この期に及んで・・・!」
陽炎04「ねえ、炎矢。僕達はもうここにいるべきじゃないんだ」
炎矢05「ふざけるな・・・」
陽炎06「大人しく眠ろう」
炎矢07「ふざけるなふざけるな、ふざけるな!!」

炎矢08「(はっと目が覚めて)!!・・・はぁ、はぁ」(息を整わせる)
色09「・・・・」
炎矢10「チッ・・・・おい、起きろ!」
色11「っ・・・」
炎矢12「お出迎えが来たぞ」
色13「な、に」
粋14「色!」
色15「え・・・粋!?」
炎矢16「遅かったな」
粋17「っ・・・ふざけるなよお前!何だって色を!」
色18「粋、だめ!」
粋19「!!」
炎矢20「喧嘩っ早いのは陽炎ゆずりか、粋」
粋21「・・・・お前」
炎矢22「ごくろうだったな焔毘」
焔毘23「はい、炎矢様」
粋24「何が目的だ」
炎矢25「目的?そんなもの決まっている。天狗の天下の奪還だ」



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