※男の子が主人公


うちの兄貴は寝るのと食うのと走るのがめっちゃくちゃ早い。
あ、あと風呂入んの。
正直引く。



「謙也ー風呂入りやー」
「おー」



待つこと7分。



「風呂空いたでー」
「・・・・。」




おかしい。


「ちょ、兄貴兄貴」
「おん?」
「ちょっとこっち来い」
「なんや?」
「まあ座れ」
「お前それ兄に対する言葉か」
「兄貴、これどう思う」
「あ?」


俺が指したのはさっきから付いてるテレビ。
2時間45分だとかのなんとも中途半端なSPだ。


「俺な、さっきからこれ見てんねん」
「知っとるがな」
「でな、今のコーナーな」
「おう」
「10秒以内に箸で豆50粒移せんかったら番組終了まで鼻フックやねん」
めっちゃハードやな
「で、今から3組目の挑戦や」
「ほう」
「・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・ほんで?」





ほんでやないでこの男・・・・!!



「おっまえ風呂早すぎんねん!きっしょいわ!!」
「あっ!お前それが言いたかったんか!!こいつ!」
「いや兄貴マジおかしいで!?7分て!風呂7分て何!?きたなっ!」
「お前かて30分掛かるやないか!女子か!!」
「アホ!!俺が普通や!普通風呂入ってたら1コーナーは見逃すっちゅーねん!!「あ、あーーこのコーナー楽しみやったんにー終わってもうたー」ってなるんや!!友達に聞いてみい!」
「嘘こけ!」
「嘘ちゃうわ!!」



ほんっま腹立つわーこいつ。
おっかしいでだって。普通ほらあの・・・・あれやで。
・・・・常人はもうちょいいろいろ噛み締めて生活してるで?

なんでうちの長男はこんなに愚かなんやろか。
早けりゃいいってもんやないと思うわ。

弟として恥ずかしすぎるっちゅーねん。


「兄貴ほんま勘弁してーな・・・早いんは流行と暗算にしてくれ」
「足速い方がかっこええやん」
「そんなん体育祭と体力測定以外の何に使うんや」
「うちの部長は速けりゃええ言うとったで」
「ほな今度その部長連れて来てみい」
「おう、分かった」
「早めにな。絶対やで」
「おん。・・・・・・あ、白石か?俺や、ちょお今からうち来てくれん?早めにな」


早すぎるわ
「え?」
「え、やないで。何しとんのや」
「何って部長呼んだんや。お前早めに言うたやろ」
「今日とは言ってへんぞ」
「せやかてもう呼んでもうたわ」
「アホか今何時だt


ジリリリリ



「来たで」
「部長はえええ!!」


早いやつばっかやな!!
おかしい!!

ちょ、待て待てああ玄関に向かうんやない馬鹿兄貴心の準備が出来てへんっちゅーねん
うわああああ鍵に手を掛けるなうわああああああ開けやがったでこいつ

あ、ちょ兄貴邪魔や顔が見えんやないのままままままあどうせ大したやつやないやろふふふふふんんん



「おーうすまんな白石。弟がどうしても会いたい言うんもんやから・・・あれユウジ?」
「いや別にええで。そこで会って勝手に連れて来てもうたわ。勘忍やで・・・あ、どうもこんばんは。白石蔵ノ介言います」
「どうもー一氏ユウジ言いますー」


「・・・・・・。」






どえらいイケメンたちが来てもうたわ。




愚兄と友人達
(ほんますんません)(え、何が?)


あとがき

彼と私は家族です。様に提出!
台詞多すぎてほんますみません(そこだけじゃない)

2012.03.31

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