「あ、なまえさんー」

「どうしたのフラン」

「べつに呼んでみただけですけどー」

「今一瞬本気でおまえを殺してやろうかと思った」

「おっかないこと言わないでくださーい。なまえさんも堕王子もそういう冗談は本気なんで困りますー」

「しかしこうもやすやすと本気で投げたナイフを避けられるとプライドがずたずたになった気分だわ」

「刺しといたほうがよかったなら、もう1回投げてもいいですよー」

「……いや、萎えた」

「それは何よりですー」

「でもあんた死なないじゃない」

「死なないからっていちいち刺されてたら、さすがのミーも泣いちゃいますー」

「見てみたいけどね」

「サディスティックですねー」

「フランはマゾヒスト?」

「ミーはノーマルですー」

「ウソつけ。ヴァリアーに所属してる時点でアブノーマルに間違いないじゃん」

「たしかにみんなドSですねー」

「レヴィは唯一ドMみたいだけどね」

「それならドSななまえさんと気が合うんじゃないですかー?」

「勘弁してほしいわ。ただでさえあいつにはストーキングされてて超怖いってのに、そんなつけあげるようなこと言って、どこかでもしあいつに聞かれたらと思うと夜も眠れない」

「そうなってもミーの責任じゃないんで、頑張ってくださーい」

「フラン、やっぱりもう1回投げるからそのナイフ返して」

「いやですー」

「くそう!わたしに身長があれば!ちょっとやめてよ返してよ!」

「返してほしかったら奪い返してみてくださーい」

「小学生みたいなことしないでよ!」

「楽しいですねー」

「やっぱりあんたドSだろ!性根が腐ってる!だれに育てられたんだ!」

「ミーの師匠ですかねー」

「たしかに性根が腐るのも納得がいくけど!」

「でもこれ以上やったらなまえさん泣いちゃいそうなんで、返してあげますー。わーミー優しいー」

「ううう…!スクアーロに言いつけてやる…!」

「なまえさんって妙なところで子供っぽいですよねー」

「何よだめなの?」

「そういうところ、ミー結構すきですー」

「棒読みで言われても超うれしくない」

「真剣に言ったらときめいてくれるんですかー?」

「…せめてカエルの被り物を脱いでくれたらね」

「んーなるほど。了解ですー」

「ていうかベルが差し出してきたのがウサギの被り物とかだったりしたら、フランはそれをかぶったの?」

「それは無理ですー」

「だよね」

「ていうかなまえさん、オフなのに予定とかないんですかー」

「……なにが言いたいのよ」

「独り身の寂しさが身に沁みますねー」

「なに勝手に妄想ふくらましてんの」

「じゃあ恋人でもいるんですかーいませんよねー」

「…だからどうしたって言うのよ」

「今日の予定を聞いてもいいですかー」

「あんたさっきわたしの予定がないって言ったところじゃない」

「ほんとうにないんですかー。わーかわいそうですーミー涙が出そうですー」

「おまえに爆弾を投げつけてやりたい」

「それは勘弁してくださいー。じゃあ、ミーとお出かけしませんかー」

「は?フランと?」

「何の予定もないんだったら、1人で暇を持て余すより有意義だと思いますけどー」

「まあたしかにそうだけど」

「じゃあ決まりですー」

「え、ていうか今から?」

「はいー。あ、支度があるんだったら、10分だけは待ってあげますけどどうしますー?」

「世間一般的に女性の支度は時間がかかると言われてるのにあんた相当な無茶ぶりだな」

「なまえさんならヴァリアークオリティでどうにかなるかなーと思ったんでー」

「どうにかなるけどさー。まあ、じゃあどこに連れてってくれるの?」

「どこでもいいですよー」

「パスタ食べたい」

「あ、ミーいい店知ってますー。そこでいいですかー」

「うん」

「あ、」

「ん?」

「ミーうっかりしてましたー」

「なにを」

「被り物脱ぐの忘れてましたー」

「…ああなんだそんなこと」

「せっかくなまえさんにときめいてもらおうと思ったのに、残念ですー」

「いつにもまして棒読みなんですけどフラン」

「じゃあデート、改め暇つぶしに行きますかー。準備大丈夫ですかー」

「はいはい」

「あ、ミー車の免許持ってないんで、なまえさん運転お願いしますー。ミー、ナビゲーション担当しますんでー」

「死ね」


(11.0425)
日常会話とのことで!一生懸命日常会話を考えてみました!はじめてフランを書いたので、ものすごく不安ですが、よろしければお受け取りください!(^^)


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