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 そうだな!

ルカから美奈子を迎えに行って欲しいと連絡があった。
バイト遅くなって迎えに行けないからと。
あのルカが送り迎えとかしてるっつーのが信じられなかった。

一流大学まで行き、美奈子に電話をかけた。

1回目のコール音で美奈子が出た


『もしもーし!コウくん?どうしたの?珍しいね』

「ああ、ルカにお前迎えに行ってくれって頼まれたんだよ。今駐車場んトコいっからすぐ来いよ」

『ええ!?いいのに!』

「いいから早く来いよ。帰っちまうぞ」

『ふふ、ありがとう。すぐ来るね!』


久しぶりに声聞いたな…。
卒業してから出来るだけ会わないようにしてた。
美奈子がルカとつき合うようになって、すぐに同棲し始めた。
ずっと妹みたいに思ってた。
思おうとしたってのが正解かもしんねぇ。
ルカが美奈子を好きだって知ってたから。

アイツらがつき合う事になったって聞いた日にショックを受けた。
バカみてぇに妹だと自分に嘘つき続けてたのを後悔した。
それで気づいたってもう遅せぇし、幸せそうに美奈子の事を話すルカをみると、俺は側に居ちゃいけねぇって思った。


「ゴメン!お待たせ!」


走って来たのか、はぁはぁと息を弾ませ俺をみてニッコリと笑う。
ヤバい…。
やっぱり断りゃ良かった。
久しぶりに見るお前はやっぱりかわいくて、鎮めてた気持ちが沸き上がって来る。


「…ああ、乗れよ」

「うん、ありがとう」


エンジンをかけ車を走らせる。


「久しぶりだね!元気にしてた?」

「まぁな」

「コウくんってば全然うちにも来てくれないし、前みたいに3人で遊びたいねってルカとも話してたの」


2人で楽しく遊べや。


「俺だって色々忙しいんだよ。お前らにいちいちつき合ってられるかよ」

「もう!冷たいな!」

「あぁ?今日だってワザワザ迎えに来てやってんだろーが!どこが冷てぇんだよ」

「そっか!やっぱり優しいねコウくんは」


そう言って俺をみて優しく笑う。
胸が酷く締め付けられた。
頼むからあんまりそんな顔みせたりしねぇでくれよ。


「俺が来るのルカから連絡なかったのか?」

「うん、着信あったから、かけ直したんだけど繋がらなくて、メール打ってた時にちょうどコウくんからかかってきたの」


だから出んの早かったのか…。


「…いつも迎えにくんのか?ルカの奴」

「うん、いいって言ってるのに、夜は危ないからって来てくれるの」

「そうか」


大事にしてんだな…。

*****

ルカの家に着くと部屋ん中は、二人の生活感が溢れてて、幸せなんだろうなって思った。
ルカの好きな物や、美奈子の好みだろうかわいい小物が飾ってあった。


「あ、座っててー、コウくんコーヒーだよね?」

「…ああ」


すぐに帰るって言えなかった…。
もう少しだけ、一緒に居たいと思っちまった。
部屋をグルリと見回すと、二人で撮った写真が飾ってあって、それを手にとってみた。
ルカのこんな顔…みた事ねぇな…。
美奈子もすげぇ幸せそうな顔してんじゃねぇか。


「もー、それ変な顔してるでしょ?自分撮りしたから切れてるし、ヤダって言うのにルカが飾っちゃうの」

「いいんじゃねぇのか?」

「そうかなー?」


美奈子がコーヒーを俺に出し、クッションの上に座り、その後ろには2人で寝るには狭そうなベッドが目に入り、ルカの話しを思い出しそうですぐに目を逸らした。


「コウくん、今日ご飯食べていかない?」

「はぁ?んな暇ねぇよ」

「そっかー…」


そんな顔すんなよ…。
ルカと一緒に食えばいいだろ?


「ルカ…何時に帰ってくんだ?」

「多分…日が変わる前には帰って来ると思う」

「何でそんなにおせーんだよ」

「最近ルカ、バイト増やしたの」

「大丈夫なのか?アイツ」

「大学行きたいんだって」


大学行きてぇんなら、親に言えばすぐ行かせてくれんのに…。
どうしても頼りたくねぇんだろうな…。
それで美奈子に寂しい思いさせんのもなんか違うんじゃねぇのか?
俺ならもっと…。


「なら、飯つき合うから早く作れよ」

「本当!?嬉しい!!一人で食べるの寂しかったんだ!」


あんまりそんな嬉しそうな顔とかみせたりすんな。
いそいそとキッチンに向かうお前をみて錯覚を起こす。
今だけ…料理をするだけならいいだろ?


「手伝ってやるよ」

「ありがとう!」


お前がニッコリ笑って、慣れない笑顔を返して二人でキッチンに立つ。
学生時代お前と二人でWest Beachで料理した。
今はWest Beachも取り壊されて、あの日々は夢の様な感じさえする。
あん時はまだ…自覚がなかった。
それでもすげぇ楽しかった。


今は…もう辛ぇんだ…。

*****

二人で作った夕食を食べ、それでも俺は帰れずにお前の側に居た。
これ以上は…やべぇな。


「俺、そろそろ帰るわ」

「…あ、うん、そだね」


無理矢理作った笑顔を見せる。
頼むからそんな顔なんかみせんな。


「また遊びに来てくれる?」

「来て欲しいのか?」


来れば来るほど、お前を諦めらんなくなんのにか?


「うん、ルカも待ってるよ!」


ルカ…か…。


「…お前は?」

「わたし?わたしも、もちろん待ってる!」


そんな事わざわざ言わせて何をしてぇんだよ俺は。


本当は事わかってる…。


これから先お前の兄貴で慕われ続ける未来を捨てでも俺はお前を抱きたい。

たった一度だけ…。

俺を兄貴として見んじゃなくて、男として見てほしい。


「美奈子…」

「なぁに?」


立ち上がろうとするお前が小首を傾げる。
俺はその為だけに最低な嘘をつく。


「こっち来てみろ」

「ん?」


まるで俺を意識してないお前は、俺の隣によってくる。
無邪気に兄貴って慕ってる最低な男の所へ。

近づいたお前の腕を引き寄せて抱きしめた。
ずっと好きだった…。
もう遅ぇけど…。


「コウくん!?」

「お前はマジで無防備だよな」

「なに?」


見上げたお前に唇を重ねる。
ビックリしてお前が俺をみて、みるみる内に顔が赤くなる。


「ルカには黙っててやるから、やろーぜ」

「な、なにを?」

「セックス」


お前の体を抱きかかえてルカのベッドに乗せ、すぐに馬乗り状態になって、服に手をかけた。


「ちょっと!コウくん!?」


状況が飲み込めてないお前の顎を掴んで、唇を重ね口腔を舌で荒らす。


「んっ、んん!」

「ルカとしかヤッた事ねぇんだろ?他の男も知っとけや」

「な…に?」


ボタンを外したシャツを開いて、豊満な胸に唇をつけ、ブラジャーを下に下げ、ピンクの突起に吸い付き、片手で乳房をわし掴んで揉み上げた。
白い肌にはたくさんのキスマークがついてた。

*****

あーいたた。
超長くなってしまった…。

From:どらこ

::cotegory info/res

2011/11/21(Mon)


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