第2話 体育の時間 「1,2,3,4…」 今は体育の時間。 「八方向からナイフを正しく振れるように。」 そういうのは新しく担任となった烏間先生。 今日から体育の時間は受け持ってくれるらしい。 「けど烏間先生。こんな訓練いみあるんすか?しかも当のターゲットが居る前でさぁ。」 まぁ確かにそうなんだけどねぇ。 「勉強も暗殺も同じことだ。基礎は身につけるほど役に立つ。」 …おなじ? そう思うと烏間先生は悠くんと前原くんを前に呼んだ。 なんでもナイフを当ててみろというのだ。 最初はどうしようか迷っていた二人だけどそのナイフが烏間先生に当たることはなかった。 ふたりの攻撃を綺麗に避ける先生。 そして二人の手首を同時に持って転ばせてしまうのであった。 「…あ。」 私はすぐ悠くんたちのところへ行こうとしたがなぜか足が動いてくれなかった。 …私が行ってもいいのだろうか。 「クラス全員が俺に当てられるようになれば少なくとも暗殺の成功率は格段に上がる。ナイフに狙撃、暗殺に必要な基礎の数々体育の時間で俺から教えさせてもらう。」 「すげぇ。」 そして授業が終わった。 私はなんとなく遠目から悠くんを見ていたのだけど、ふとした瞬間にその目は悠くんと交わってしまうのだった。 「あ…」 お互いどうしていいのかわかない時間が続く。 「磯貝―…ってあー。ほらいけよ。」 けどそれは前原くんが悠くんの背中を押してくれたことで解決するのであった。 気づけば目の前にいた悠くん。 「えっと…久しぶり?」 「うん。…あ、悠くんさっきの大丈夫?怪我とか…」 …私はぎこちないかもしれないけど一応悠くんに笑顔を向ける。 そしたら悠くんも少し安心したかのように笑ってくれた。 「あ、それは大丈夫。…その。なんかごめんな。」 「え?」 「俺学校こととか言ってなかったからさ。」 「ううん。最初は驚いたけどこれから一緒にいられるからいいの。」 「そっか。…あ、今日バイトだろ?…そのさ。」 「悠くんもバイト?」 「そうそう。…一緒に行かね?」 「うん。一緒に行こう!」 そういうと悠くんは私の頭をポンポンしてくれた。 私は嬉しくなって思わずゆうくんの方へ抱きついてしまった。 「こーら、危ないだろ?」 「えへへ。」 そんなことをしたいたからなんか赤毛の子が来ていることに気づかなかった私たち。 それに気付いたのは殺せんせーに何かが近づくのが見えたからであってちらっと見えた横顔に私はなぜか怯えてしまうのであった。 …きっと中身はいい人なんだろうけど。 それからしばらくしてまた新しい先生が増えた。 イリーナ・イエラビッチ先生…まぁ暗殺者だけど。 この先生はとりあえず色仕掛けからターゲットを殺しているんだろうなぁなんて直感で思ったり。 それにしても… 「殺せんせーっおっぱいに弱いんだ。」 / …なんというか中学生みたい。 とりあえず…私はこの人が苦手だ。 休み時間みんなで暗殺ゲームをしていたら途中にイリーナ先生が来て先生は言われるがままにベトナムへコーヒーを買いに行くのであった。 「先生行っちゃったね…」 「あぁ…で、えっと。イリーナ先生。授業始まるし教室戻ります。」 さすが学級委員の悠くん。 「授業…はぁ。各自適当に自習でもしてなさい。」 そういった先生は先程と違ってタバコを吸った全然違う女。 …性格悪いなぁ。 みんなにファーストネームで呼ぶなと言ったり、まぁ赤羽くんは普通にビッチ姉さんと呼んでたけど。 そして先生はそこにいた渚にとっても長いディープキスをした。 んー渚ってやっぱりそういう種類なんだろうか。 その後ビッチ先生は暗殺をするが失敗に終わりクラスはビッチ先生が授業をしてくれないので軽く学級崩壊のようになっていった。 しかし、それからしばらくして先生はまぁなんかあったんだろうけど普通に授業をしてくれるようになり、クラスみんなもビッチ先生を信頼していくのであった。 で、そんな感じなE組での時間を過ごす中で私も悠くん、渚以外にお友達ができました。 まぁクラスみんな仲がいいんだけど、前の席の原さんや渚のお隣のカエデちゃん。 あとは悠くんと同じ学級委員のめぐちゃんと、マドンナの有希子ちゃん、あとよく一緒にいるのは悠くんのお隣のひなちゃん。 男子はあんまり話はしたことがないんだけど…まぁ前原くんぐらいかな? こんな感じでE組を満喫しているわけですが、そんなE組での生活ももうすぐ修学旅行を迎えます。 さて、どんなことが待っているんですかねー。 ← |