第二章



俺は音楽にそこまで興味がない。
それ故思考が止まると眠りに落ちていることがしばしばある。
今日も例外ではない。そして夢の世界に落ちた、、。


夢の中で俺は詰襟をだらしなく着こなし、5人くらいの少年とともにいた。
この光景は忘れもしない。いや、忘れることなどできない、中学のころだ。
俺は笑っていた。周りの少年達も笑っていた。

なんで笑っているのだろう。俺にはわからない。
だがこの時の俺はただそこに存在していることがとても楽しかったのだろう。

やっていることは低能と同じだ。
馬鹿話をして、内輪ネタで盛り上がり、帰り道の行動で叫び散らす。
今考えると白い目で見られていたのかも知れないな。反省。

しかし、俺たちは低能ではなかった。

なぜだか俺たちはみんなハイスペックで、頭の良い奴がそれはそれはゴロゴロいた。
その他にも、運動できる奴や、音楽センスに満ち溢れたやつ、
有り余る才能をゲームにつぎ込んだ奴(あいつには真剣に敵わない)がいた。

よく言えば個性豊か、悪く言えばアクの強い奴ばっかりだ。
でも、なぜか、俺たちは纏まっていた。

何と言うか、うまく言えないが、絶対的な何かで繋がっていた。

こいつらとの出会いがもう少し早ければ、俺の人生観ももっと華やかだったんだろうな。





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