22/10/30_『瑞樹くんの童貞卒業その後の話🤍_前編』🔑サンプル文(タマキくん!)_11/01_サンプル文増量
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以下短いですがサンプルです。
『瑞樹くんの童貞卒業その後の話🤍_前編』_サンプル
床や壁に張り巡らされたパールホワイトのタイル群が輝きを放っている。落ち着きと温もりが同居したマホガニーレッドをした背の高い壁板で区切られた個室はゆったりとしたスペースが取られており、ただただ居心地がいい。その上専用のBGMまで淑やかに流れているとくれば、最早笑えてさえくる。
ただ、その居心地のよさも広々とした空間も全ては「正しい用法の上でなら」という注釈がつくもので。息を潜めながら個室内にきゅっと身体を押し込んだ俺とタマキは、狭苦しいスペースでふたりぶんの呼吸の熱を全身に浴びていた。
これ見よがしにテーピングを施した左手を細腰にあててやると、タマキは俯いて身を震わせた。剥き出しのうなじがさあっと染まり、ぷつぷつと冷や汗が滲み出る。
「いつも自分でしてることなのに、わざわざ言われなきゃわからないか? しっかり持って、振るんだよ」
服の中に手を滑らせ、少年特有の、ほとんど真っ直ぐな輪郭を描く腰から薄い腹へ。そして腹の中央の、その窪みへ。臍の縁に指を引っかけるようにして細かく屈伸を繰り返すと、小さいながらもくぽくぽ🤍と間抜けな音がする。ざらざらとしたテープの表面がこそばゆいのか、指を動かすたびにタマキの詰めるような息遣いが漏れた。
やめてほしいんだろうとは思うが、まるで強請るように裾を引かれるのが愛らしくてつい口端が綻びかけたのを誤魔化すために、ひと際強く中へ指を突き入れる。
「――あっ……!」
びくっ🤍と身体を跳ね上げて声を上げかけたタマキが、その悲鳴のなり損ないを圧し殺すために俺にぎゅうっと抱き着いて胸に顔を埋める。あれほど無体を強いられてそれでも頼る先が俺しかないなんて、本当に可哀想な奴だと思う。
「おい、目ェ逸らすな、馬鹿。床に垂れたらどうすんだ」
「っひ🤍 う、ぅ🤍 ご、ごめんなさい……っ🤍」
(中略)
とにもかくにも今日は大荷物になるだろうことを予想して引き続きレンタカーを走らせてここまで来たのだが、買い物を終えた今、俺たちはかなり身軽な状態でいる。結局家具は持ち帰らずに、そのほとんどを配送サービスに頼ることにしたためだ。もう俺たちが持っているのは吸音パネルぐらいしかない。
リサーチ不足で、配送サービスというものは家具のひとつひとつごとにいちいち配送料を取られるものかと思っていたら、どれだけの数を送っても値段は変わらないと店員が熱烈に勧めるので、特段こちらに損はなくむしろ得しかないからその通りにしたのだ。当初覚悟していたほどには体力を消耗させられることなく拍子抜けしたが、いち消費者の身からすればありがたい限りである。
俺たちに見事なセールストークを披露した店員は「社外の業者の手を借りない独自のサービスだから明日中にはほとんどのものが家に届くはずだ」とも言っていて、見上げた企業努力に俺はなんだか甚く関心してしまった。
なんにせよ、目的は果たした。ふと込み上げた尿意も解消したし、あとは帰るだけ。
そうやって元気を持て余しながらもぼんやり駐車場に向かいかけていた俺の鼻を、安っぽい食用油のにおいが掠めた。ふっと視線を向けると、疎らに人がちらつくフードコートがある。
「……昼はどうする?」
「え。……えっと、」
黙って半歩後ろ辺りで横並びについてきていたタマキが、俺の問いにぱっと顔を上げた。
「疲れてないならここで済ますか? 家でも、用意があることにはあるけど」
冷蔵庫で生姜だれに漬け込まれて眠っているはずの豚肉を頭に浮かべる。タマキが眠っている間に近場のスーパーで食材を買って仕込んだものだ。昼飯用にとは考えていたが、ここで昼を済ませるならそれはそれで夜の準備が楽になっていい。
「おれは……、どっちでも……」
「煮え切らない奴だな」
自分で考えるうちにその気になって、タマキも特に嫌がる様子がないのを見てフードコートへと足を向ける。まだ少し早いおかげか、そこまで混み合っていない。
財布を渡し俺にはコーヒーだけを買ってくるようにと言うと、やがてタマキは嬉しげにコーヒーと水、それからオムライスを持って帰ってきた。チキンライスへ半熟卵の布団を引っ被せて、その上にデミグラスソースが回し掛けされたものだ。
タマキは、暫くは機嫌がよさそうにぱくぱくと食べ進めていたものの、俺がいつまで経ってもコーヒー以外を口にする様子がないのを見ると途端にスプーンを運ぶ手が遅くなった。
明日の家具の運び込みに備えて、ふたりで簡単に掃除をしたり家の中を整えたりするうちにいつの間にか日は傾いていた。
程よいところで作業を切り上げて、俺はタマキに用意していた飯を出してやった。昼間に仕込みを済ませておいた豚肉の生姜焼きと白飯。手早く作った味噌汁とスーパーのカット野菜を適当に盛ったサラダ。どれもひとりぶんだ。
俺がまた昼飯を抜いていてかつ夜にも用意された食事が自分のものしかないということからなんとなく察したのだろう。タマキは口数が少なく青ざめていて、食欲も失せている様子だった。
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床や壁に張り巡らされたパールホワイトのタイル群が輝きを放っている。落ち着きと温もりが同居したマホガニーレッドをした背の高い壁板で区切られた個室はゆったりとしたスペースが取られており、ただただ居心地がいい。その上専用のBGMまで淑やかに流れているとくれば、最早笑えてさえくる。
ただ、その居心地のよさも広々とした空間も全ては「正しい用法の上でなら」という注釈がつくもので。息を潜めながら個室内にきゅっと身体を押し込んだ俺とタマキは、狭苦しいスペースでふたりぶんの呼吸の熱を全身に浴びていた。
これ見よがしにテーピングを施した左手を細腰にあててやると、タマキは俯いて身を震わせた。剥き出しのうなじがさあっと染まり、ぷつぷつと冷や汗が滲み出る。
「いつも自分でしてることなのに、わざわざ言われなきゃわからないか? しっかり持って、振るんだよ」
服の中に手を滑らせ、少年特有の、ほとんど真っ直ぐな輪郭を描く腰から薄い腹へ。そして腹の中央の、その窪みへ。臍の縁に指を引っかけるようにして細かく屈伸を繰り返すと、小さいながらもくぽくぽ🤍と間抜けな音がする。ざらざらとしたテープの表面がこそばゆいのか、指を動かすたびにタマキの詰めるような息遣いが漏れた。
やめてほしいんだろうとは思うが、まるで強請るように裾を引かれるのが愛らしくてつい口端が綻びかけたのを誤魔化すために、ひと際強く中へ指を突き入れる。
「――あっ……!」
びくっ🤍と身体を跳ね上げて声を上げかけたタマキが、その悲鳴のなり損ないを圧し殺すために俺にぎゅうっと抱き着いて胸に顔を埋める。あれほど無体を強いられてそれでも頼る先が俺しかないなんて、本当に可哀想な奴だと思う。
「おい、目ェ逸らすな、馬鹿。床に垂れたらどうすんだ」
「っひ🤍 う、ぅ🤍 ご、ごめんなさい……っ🤍」
(中略)
とにもかくにも今日は大荷物になるだろうことを予想して引き続きレンタカーを走らせてここまで来たのだが、買い物を終えた今、俺たちはかなり身軽な状態でいる。結局家具は持ち帰らずに、そのほとんどを配送サービスに頼ることにしたためだ。もう俺たちが持っているのは吸音パネルぐらいしかない。
リサーチ不足で、配送サービスというものは家具のひとつひとつごとにいちいち配送料を取られるものかと思っていたら、どれだけの数を送っても値段は変わらないと店員が熱烈に勧めるので、特段こちらに損はなくむしろ得しかないからその通りにしたのだ。当初覚悟していたほどには体力を消耗させられることなく拍子抜けしたが、いち消費者の身からすればありがたい限りである。
俺たちに見事なセールストークを披露した店員は「社外の業者の手を借りない独自のサービスだから明日中にはほとんどのものが家に届くはずだ」とも言っていて、見上げた企業努力に俺はなんだか甚く関心してしまった。
なんにせよ、目的は果たした。ふと込み上げた尿意も解消したし、あとは帰るだけ。
そうやって元気を持て余しながらもぼんやり駐車場に向かいかけていた俺の鼻を、安っぽい食用油のにおいが掠めた。ふっと視線を向けると、疎らに人がちらつくフードコートがある。
「……昼はどうする?」
「え。……えっと、」
黙って半歩後ろ辺りで横並びについてきていたタマキが、俺の問いにぱっと顔を上げた。
「疲れてないならここで済ますか? 家でも、用意があることにはあるけど」
冷蔵庫で生姜だれに漬け込まれて眠っているはずの豚肉を頭に浮かべる。タマキが眠っている間に近場のスーパーで食材を買って仕込んだものだ。昼飯用にとは考えていたが、ここで昼を済ませるならそれはそれで夜の準備が楽になっていい。
「おれは……、どっちでも……」
「煮え切らない奴だな」
自分で考えるうちにその気になって、タマキも特に嫌がる様子がないのを見てフードコートへと足を向ける。まだ少し早いおかげか、そこまで混み合っていない。
財布を渡し俺にはコーヒーだけを買ってくるようにと言うと、やがてタマキは嬉しげにコーヒーと水、それからオムライスを持って帰ってきた。チキンライスへ半熟卵の布団を引っ被せて、その上にデミグラスソースが回し掛けされたものだ。
タマキは、暫くは機嫌がよさそうにぱくぱくと食べ進めていたものの、俺がいつまで経ってもコーヒー以外を口にする様子がないのを見ると途端にスプーンを運ぶ手が遅くなった。
明日の家具の運び込みに備えて、ふたりで簡単に掃除をしたり家の中を整えたりするうちにいつの間にか日は傾いていた。
程よいところで作業を切り上げて、俺はタマキに用意していた飯を出してやった。昼間に仕込みを済ませておいた豚肉の生姜焼きと白飯。手早く作った味噌汁とスーパーのカット野菜を適当に盛ったサラダ。どれもひとりぶんだ。
俺がまた昼飯を抜いていてかつ夜にも用意された食事が自分のものしかないということからなんとなく察したのだろう。タマキは口数が少なく青ざめていて、食欲も失せている様子だった。
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