今日も今日とて(BASARA 小十郎(攻)vs幸村(受)→佐助)
2010/09/29 08:10

仲が悪い小十郎と幸村が出てきます。佐助がハッキリしない。


今日も今日とて

何が気に入らないのかと言うと、俺より年上なこと、落ち着きがあること、包容力があること、そして一番に嫌なのは、実は尊敬に値する人物であること。そして何より…。

「よぉ真田、お前んところの忍貰いに来たぜ」
「ちょっ!!俺様は片倉の旦那の所有物じゃないっての!!」

俺の大事な忍が好きなこと、佐助に少なからず思われていること、隙あらば佐助を攫う気満々であること。

気にくわない、気に入らない。

『それ』は貴殿のものでは無い、俺の『もの』だ。
真田幸村の『所有物』真田幸村の『恋人』だ。

後々から出張って来た、訳の分からぬ武将…しかも敵などに俺の猿飛佐助を奪わせる訳が無いだろう?


「片倉殿、佐助が嫌がっている。その手、離せ」
「ほぉ、テメェも猿飛目当てか?」
「目当て?馬鹿を申されるな、佐助は元々俺のものだ。後々から呑気に出張ってきた阿呆が何を申される。頭でもいかれたか?」
「はっ、テメェこそ、主であることを盾に猿飛を縛り付けてんじゃねぇよ、阿呆?あぁそうだな、アイツに恋した時点で俺の頭はもう阿呆だろうがなぁ」


あぁ言えばこう言う、本気で気にくわない。

近くで佐助の慌てる声が聞こえたが、この際知らん顔を通す。
俺の額に青筋が浮かんでいるのが分かり、目の前の男も相当苛立っているのがわかる。

「はは、ちょうど良い、貴殿とはいつか手合わせをしたいと考えていたところだ」
「ああ、俺もだ」

お互いに槍や刀を構えて、睨み付ける。
お互いバックに、般若や、龍やら虎やら、まぁとにかく、物凄く恐ろしい空気を纏わせて。

「「アイツは(あれ)俺のだぁぁぁ!!」」


そんな二人を見ながら佐助は顔を引きつらせた。

「伊達の旦那ぁ…俺様の可愛い真田の旦那が片倉の旦那のせいでどんどんキャラ崩壊する…」
「あ?テメェが小十郎か真田かさっさと決めねぇからだろうが……」
「…」
「うあー、お前まだ決めてねぇのかよ」
「うう…」
「天然でやるならまだマシだけどそうじゃ無いしな、何やってんのお前」
「ううぅ…」

「だって」
「あ?」
「小十郎さんも、旦那も好きなんだよぉぉ!!」


それを聞いて、政宗は盛大に溜め息を吐いた。
この勝負、どうやら先はまだまだ長いみたいだぞ…。
ハッキリしない三人の恋の行方の傍観者は、しょうがないので、冷めた目で死闘を繰り広げる自分の部下と、好敵手を眺めるのだった…。



今日も今日とて end







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