「人っちゅー字ってさー」
「さむっ」
「まだ何も言うてへんわ!」
「あまりにも予測可能な会話やったもんで」
「いや、そうゆうことやなくて」
「じゃあ何なんすか」
「人っちゅー字って、どう見ても支え合ってないと思わん?」
「…………」
「え、何この蔑んだ目。普通に傷つくねんけど」
「こうゆう擦れた人間が汚い社会を作っていくんやろな。怖い怖い」
「お前にだけは言われたないっちゅー話や!」
「謙也さんはそうゆうアホらしい言葉に感動する人やと思てましたわ」
「あれ?今お前アホらしい言葉って言わんかった?汚い社会を作っていくのは確実にお前やろ」
「まぁ確かに人っちゅー字は支え合ってないようにも見えますけど」
「やろ?なんか一方が支えてもう一方は楽しとるみたいな」
「現代社会の象徴っすわ」
「財前ってほんまはいくつなん?」
「それ真顔で聞くことちゃうと思いますけど」
「どう見ても支える側と支えられて楽する側にしか見えんよな」
「まるで俺と謙也さんみたいっすね」
「…………」


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