「おい財前ゴラァァァア!」
「何ですか」
「謙也、部室の扉は繊細やねんからもっと丁寧に扱ってや」
「俺の心の方が繊細っちゅー話や!」
「どないしてん」
「俺昨日アド変してん」
「おん、メール来たわ」
「で、財前に送ったらエラメ来てん。ふざけんなよゴラァァァア!」
「とりあえず落ち着き」
「落ち着けるか!エラメ来たときの俺の精神的ダメージの大きさを知らんやろ!」
「たしかにあれはちょっと傷付くな」
「激しくブロークンハートや!」
「そういえば財前この間アド変しとったな」
「…………」
「あん?何やお前俺とメールするんが嫌なんか!やからこっそり俺にだけアド変のメール送らんかったんか!」
「いや……、」
「何や!どう言い訳すんねん!俺もうプチーンきとるからな!」
「プチーンきとるて何や、キレとるっちゅーことか」
「謙也さん、聞いてください」
「もうこうなったらお前に延々とメール送り続けたるからな!おはようからおやすみまで一通ずつ送ったるからな!」
「愛のこもった嫌がらせやな」
「俺、送りましたわ」
「は?」
「やから謙也さんにアド変のメール、ちゃんと送りました」
「………え?」

(携帯を開く謙也)

「謙也が登録し忘れとっただけみたいやな」
「…………」
「ありえんっすわ」
「すみませんでした」


(110406)
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