初めて




最初はただ、興味本位だった。
高校三年にもなって未経験とかちょっと恥ずかしい気もしていた。
だからつい、誘いに乗ってしまったんだ。




いつもの学校、いつもの掃除時間。
いつもと違うのは、ここに私と新開くんしかいないことだけ。
じゃんけんで負けて、特別棟トイレなんてめんどくさい場所を掃除することになってしまった。
あまり使われていないそこは汚れてはいないけど、遠くてだるい。

「こんなとこ、誰も使わないよねー。」

そう言うと、新開くんはすごく驚いた顔をした。
首を傾げると、くすくす笑いながら話し始めた。

「知らねぇのか?」
「何が?」
「ここは穴場なんだぜ。」

誰も来ないからな、と付け加えるとポケットから出したパワーバーを食べ始める。
穴場ってなんのだろう。

「サボりか何かの?」
「いや、不純異性交遊?」
「えっ、ふじゅ……それって!」
「まぁ、逢引みたいな。」

新開くんの口からまさかそんな言葉を聞く日がくるなんて思わなくて、私は持っていたデッキブラシを落としてしまった。
カラン、と乾いた音が響く。
それを見た新開くんは少し意地悪そうに笑った。

「小鳥遊って経験なさそうだしな。」
「なっ……。」

何も言い返せずに口ごもると、新開くんが楽しそうにクスクス笑う。
いつもなら言い返せるのに、ここがその場所だと聞いたからか妙に恥ずかしくなって何も言えない。
ただ睨みつけていると、新開くんの腕が私を包み込んだ。

「興味あるかい?」

ふっくらとした肉厚な唇が奏でる魔法にかかった私は、こくりと頷いてしまった。
口角がゆっくり上がり、ニヤリと笑った新開くんは私の知らない新開くんだった。






新開くんは手慣れたもので、あっという間にシャツのボタンもブラのホックも外された。
するりと滑り込んできた手は大きくて暖かい。
人並み、といえど大きい方ではない私の胸は新開くんの手にすっぽり収まり揉みしだかれた。

「んっ、あんっ。」

先端をつまみ上げられ、体に電流が流れるような錯覚に陥る。
痛みとも違うその感覚は、私の下半身を疼かせた。

「小鳥遊は自分でいじったりしないのか?」
「し、したことなっ……んぁ、はっ……。」

先端を口に含みながら話すせいで、吐息が当たってゾクゾクする。
そのままするりと下肢に伸びた手は、迷いなく私の性器へと触れる。
割れ目をそっと撫でたかとおもうと、人差し指と薬指で開かれたそこに中指がぐいっと押し込まれた。

「いつっ、いた、いっ。」
「最初だけだからちっと我慢してくれよ。」

強引に押し込まれた指が動くたびにズキズキと痛む。
新開くんは胸や花芯を刺激して痛みを和らげてくれるけど、それでも指が2本入ると痛みが勝った。
妙な圧迫感と痛みで息がしづらい。

「んっ、はぁっ……くふっ。」
「小鳥遊、力抜かねぇと……。」

そんなことを言われてもどうしていいかわからない。
目尻には涙が溜まって行く。
それを見た新開くんは小さくため息をついて、私のスカートの中に頭を入れた。
その途端、なんとも言えない感覚が体を走り抜けた。

「ああぁっ、やっ、んんっんぁ!」

指の動きと連動するかのように、新開くんの舌が私の花芯を舐め上げた。
口に含まれたそこはねっとりと舐め上げられ、時には優しく甘噛みされて力が入らなくなる。
ちゅくちゅくと卑猥な音を立てて吸われれば、私は床に崩れ落ちた。

「ずいぶん解れたな。ぐちょぐちょだぜ。」

そう言ってペロリと舌なめずりする新開くんはやけに妖艶で、彼に抱かれるのかと思うと下半身が疼いた。

「そろそろ……いいか?」

そう言って取り出された新開くんのものは、指2本とは比べ物にならない大きさで私は絶句した。
あんなの入るわけがない。
首を横に振る私をよそに、新開くんはブレザーの内ポケットからゴムを取り出して装着した。
目が合うとにっこり笑う新開くんが、少し怖い。

「あんまり汚しちゃまずいだろ?」

そう言って私を立たせて壁に手を付かせる。
お尻を突き出すような体勢に、羞恥心と恐怖で私は首を振った。
それを知ってか知らずか、新開くんは後ろから抱きかかえるようにして体を密着させた。
スカートが捲り上げられたかと思えば、大きなものがあてがわれた。

「し、新開くん!無理っ。」
「大丈夫、痛いのは最初だけだから、さっ。」
「ひぁっ。」

ぐっと押し込まれた瞬間、圧迫感と痛みが押し寄せてきた。
指とは比べ物にならないほど広げられたそこは裂けたんじゃないかと思う程痛みを生み出している。
途切れ途切れに息を吸うことしかできない私をよそに、新開くんはなおも奥へと押し込んでくる。

「きっつ……小鳥遊ヤバいな、すげぇ気持ちいっ。」
「しっ、しん、か、く……うぅ……。」

目からは涙がボロボロとこぼれ、床に水たまりを作っていた。
立っていられない私の腰を新開くんがしっかりと支えているせいで逃げることもできない。
肩で息をしていると、後ろからふふっと笑いが聞こえた。

「小鳥遊、全部入ったぜ。やればできるもん、だろっ?」
「くはっ。」

少し引き抜かれたかと思ったそれは、勢いをつけてまた押し込まれる。
何度も繰り返されるうち、大きさに慣れたのかそれとも麻痺してしまったのか痛みが少し和らいだ。
ゆるゆると動く新開くんの息も少し上がって熱を帯びている。

「あっ、んっ……んぁ、はぁ。」
「ちったぁ良くなってきたかい?こっちは食いちぎられそうだけどな。」

そう言いながら花芯に触れられて体が跳ねた。
ヒクヒクと下半身が痙攣したような感覚に陥る。
もう足に力も入らず、新開くんの手がなければ床に崩れ落ちているだろう。
新開くんは先ほどより大きく腰を動かしながら、執拗に花芯を刺激した。

「しんか、くっ、だめっ、それ…んぁっ。」
「ダメってことはないだろ?こんなに締め付けて、さ。」

淫らな水音と、自分の口から漏れる卑猥な声にどうにかなりそうだ。

「小鳥遊、俺もうっ……。」

さらに強く腰を打ち付けられ、花芯をつまみ上げられて私は達してしまった。
少し遅れて、新開くんのものがドクドクと何かを吐き出したのを感じた。
私の中で、何かがガラリと崩れて落ちるのが聞こえた気がした―――。



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