「おい変態、何してんだ」
いきなりそれは酷いんじゃないかという呼びかけに俺は振り返ったそこにはいつもの様に眉間にシワを寄せたギアッチョがいた
「酷いなぁ……」
「うっせぇちょっと隣空けろ」
「え、あぁごめん」
俺がずれると隣に座った彼は難しそうなハードカバーの本を読み出した。

「………」
「……………」
互に話すことがなく時計の秒針の音だけが響いていたがそれはある一言で終わった
「………お前なんかあっただろ」
「え……なんでそう思うの?」
「なんとなく」
なんとなくでなんで分かるかなぁ……そんなに顔に出てんのかな、いやでもリゾットにはばれなかったし
「さすがギアッチョだてに恋人じゃないね」
「っせぇよ!!なんともねぇならいいよクソッ」
「ごめんごめん、じゃあちょっと聞いてくれる?」
彼はめんどくさいといいながらも本を閉じ俺の話を聞く体制をつくってくれた、
「今日の任務の相手がねーちょっと後味悪かったなっていうのかなー」
「例えばどんな風にだよ」
「何て言うのかな…ターゲットがさ俺みたいだったから」
「見た目とかがか?」
そんなん金髪碧眼なんてよくいるだろと彼は少々呆れ気味だった

「見た目っていうか……空気とか雰囲気がかな、やってる事とかも汚いし変態だったし」
言っていてなんとなく胸が苦しくなってきて自分の足を引き寄せ体操座りになり少し熱くなったまぶたを膝に押し付けた
「変態は自覚してんのなお前、今回のターゲットは複数人か?」
「いや単独だよ」
気づくと彼は俺の前に立って眉間にシワを刻んだまま軽く頭を殴ってきた
「痛ッ!何すんだよ」
「お前に似てる奴がいたかもしれねぇけどお前より変態なんかいねえよ。それにお前一人じゃなくて仲間がいんだろ」
「ギアッチョ……」
馬鹿野郎とギアッチョは吐いてもう一度俺の頭を殴り持ってきた本を持ち階段に向かって歩いて行った
「そ、それに俺もいんだから勝手に一人とか思うんじゃねぇよ」
「ッッギアッチョ!!」
そうだ、そうだよ俺にはギアッチョも皆もいる、なにを勝手に思い込んでたんだろう
「ディモールトグラッツェ!!俺元気でたよギアッチョありがとう愛してる!!」
「うっせ、お前離れろ!!あとリビングでそういう事言うんじゃねぇクソッ」
彼の耳は真っ赤だった。


君のおかげ


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好き、メロギア好き!!
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テーマ「人外ファンタジー」
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