また理由もなく蹴られて踏まれてなじられた、死んで意識が遠退いてやっと逃げられると思ったがすぐに捕らえられ結局のところはこの生活に逆戻りするわけである。

ディアボロは虚ろな眼差しで天井を見上げ先程踏まれた腹部に手をあてた余程強い力で踏んだのだろうそこは紫色とも青色とも言い難い色に変色していた。ふと考える、なぜあいつがここまで自分を痛めつけるのかを。

まず第一に自分に怨みがあるのだろう事は容易に想像できた奴の仲間を殺したのは他でもない自分なのだから。第二に先の感情と元々の奴の性癖が合わさってしまったのだと思った、あいつは見たところ所謂サディストというものだつまりはそういう事な訳で仕方ないと思う他にない。
もし、自分がマゾヒストなら楽になれるのにな。そう思い腹部にあてた手をぐっと痣になっている部分に沈めると鋭い痛みと鈍い痛みが走った、痛いだけだとくに気持ちが良いとかそういった感情は湧かない。

ぼんやりとそんなことをしていると扉の向こうに聞き慣れた靴音が聞こえてきた、
ああ、本当にマゾヒストになれたら良いのに。


沈んだ。

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中二文みたい、なんか恥ずかしい様な……。違うんだ!わたしはただディアボロをイジメたおしたいだけなんだ!
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テーマ「人外ファンタジー」
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