「あれ、ギアッチョ今日仕事ないんじゃなかったっけ」
俺が車のキーを持ち出ようとした所にメローネがひょこりと顔をだしてきた
「今日はねぇからな、私用だ」
「え、だったら俺もついてくよ」
「はぁ!?なんでだようっとおしい」まあまあ怒るなって、とメローネに背中を押されて大変不本意ながらコイツと一緒に車に乗り込んだ。

「で、どこ行くの」
「墓だよ墓、お前ついて来てもぜってぇ面白くねぇぞ?」
ギアッチョは更にアクセルを踏み付けた、風がくるくると癖のある髪を撫でていく。
「墓?またなんでそんな所、仕事の下見?」
「ちげぇよ、親のだよ」
メローネはギアッチョの口から出た意外な言葉に目を丸くした、
まさかきちんと親の墓参りに行くようないい子ちゃんだとは思いもしなかった。
「うはっ、ギアッチョが墓参りとかすっごい意外、いつの間にやってたわけ?」
「意外で悪かったな、毎年行ってるのをテメェが気づいてないだけだ」
「え、なになに?毎年行ってんの?そんなにいい親だった訳?」
メローネは半笑いでギアッチョに聞いたが彼はごく当たり前だといった顔でそうだと答えた。
「ちょっとギアッチョの親の事聞かせてよ」
「楽しい話じゃあねぇぞ?」
「別に大丈夫あ、でもギアッチョが嫌ならいいぜ」
「俺は別にいい。」

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