本棚付近がぐちゃぐちゃになっている、一瞬空き巣に入られたかと思う程だ。もちろん僕が散らかした訳ではない
「仗助、君僕の知らない間に何してくれてんのさ」

東方仗助こいつの仕業だ、露伴は整った眉をひそめながら水溜まりのように点々とある本を拾い仗助の元へ歩いていった
「露伴が仕事終わるまでその辺の本でも見てろって言ったんじゃねぇッスか」
「確かに言ったが散らかせと言った覚えはないぞ」
ううっと唸り彼は俯いたまるで大きい子どもの様だ。
「…はぁ、まあいいよ。それより君こんだけ散らかしたけど全部読んだの?」
「そりゃ読んだから置いてあるんじゃねえッスか」
「へー、意外だな君はこういう文学作品は読まないタイプかと思ってたよ」
「失礼ッスね…まあ普段はあんま読まねぇけど置いてあったら読みますよ、俺結構本とか好きだし」
彼の口から出てきたのは意外な事だらけだった、見た目からといったら失礼かもしれないが仗助は本を読む様な奴には見えない。ましてや文学作品を読むだなんて意外も良い所だ。
そう思いながら露伴はてきぱきと本達を元あった場所に戻していく「ところでさ、なんか気に入ったのあったかい?」
「え……気に入ったやつッスか………銀河鉄道の夜とか好きかも」うーんと悩んだ後に仗助は言った「へぇ中々いいセンスしてるじゃあないか」
「そうッスか?」
仗助は嬉しいとすぐに顔にでるタイプだ今も少し褒めただけで嬉しそうにしている。絶対に言葉に出して言うつもりはないが可愛い、それでいて見ていると和む。彼はまるで
「檸檬だな、僕の」
「レモン?」
「……君、檸檬読んだ?」
「読んでないッス」
「読んだら分かるよ、まあ理解出来たらだけどね」
露伴は意地悪く笑い仗助の前に一冊本を置いた
「それと読み終わったら残りの散らばってるやつ片付けといてくれよ、じゃあ僕は仕事に戻るから」
「ん、わかったッス」
仗助は渡された本を読みはじめた。


檸檬的です。


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池本が後日談書いてくれるらしいまじいけほも^ω^
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