再会2.5
部外者といえば部外者ではあるけれど、Knightsと同じニューディ所属であること、時にはKnightsのプロデュースの補佐をしたりしていることも理由に、行動範囲は決められているが特別に立ち入り許可が出ているのだ。
「顔色悪いわよ、寝れてないんじゃない?」
ナルちゃんはそっとあたしの頬に手を伸ばして、添えた右手で目の下のところを撫でる。あぁ、そういえば朝見た時にクマができてたな…なんて他人事のように思った。
「うん…ちょっと色々考えちゃって」
「優希ちゃん…」
「優希お姉さま、やっぱりあの日の」
「司くんのせいじゃないから、謝るのは禁止だよって言ったよね」
ナルちゃんの横から、申し訳なさそうな表情をした司くんが頭をシュンと下げてこちらを見てる。あの日から、何度でも謝ろうとしてくる司くんを毎回言葉を指でシーってしながら、止めさせるのも何度目かな。あたしはなんとか笑おうとするけど、多分相当ひどい表情なのだろう、2人とも更に不安そうな表情を浮かべるのまでが最近のお決まりである。
(あぁ、泉くんにこんな顔見せたら、怒られそう)
そういえば、次会うのはいつだっけ。それまでに見せられるようにしなければ、なんて思っていたら、「ねえ、優希ちゃん、」とナルちゃんに再度名前を呼ばれて視線を合わせれば、ナルちゃんは意を決したように口を開いた。
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