ここにいる化け物は実に悪質だ。
まだ二三回しか出くわしていないが、そう思う。
見た目もそうだが、なにより..今まで相手にしてきたのゾンビや寄生虫なんかよりも人間味というものが極端にない。
扉を開けてくるということをしない代わりに、排気口などのダクトを通って移動をしたり、さらに厄介なことに床からいきなり出てきたりするのだ。原理は分からないが、まるで液体にでもなったかのようにして床に染み込んでいくと、次の瞬間背後に現れていたりする。
一二体相手なら問題はないが、複数いる時にそうされると、対処のしようがない。
実に、悪質だ。
しかも、ヤツらは個体によって効き目のある武器が極端に違う。
今までの敵は頭を撃てばいとも簡単に怯んだが、奴らには武器によっての耐性や特性というものがある。そもそも、その耐性がなくとも奴らはもともと吹っ飛びにくく怯みにくい。
実に、面倒だ。
これでは、いくらあっても弾が常に足りない。

今回の任務..どうやら、一筋なわではいかないようだ。
せめて、誰か一人くらい"相棒"でもいてくれれば、少しは楽になるのだが。


といっても、この船には今関わりたくない奴らしかいない。
ダメだな、確実に不可能だ。


今回任務の目的地となった場所には、すでに二人の先客がいた。
BSAA..対バイオテロ組織の、いわばウイルス関連専門の警察だ。
その組織の人間が二人、今回は同じ場所に存在している。
立場的にはあまり接触したくはない人物達だ。
しかも、その中の一人には、あの洋館事件の生き残りである、元スターズのジル・バレンタインが居るのだ。
こいつに関しては、確実に接触は避けたい。
しかし、ここは海のど真ん中にある船の中だ。最悪の場合、鉢合わせする可能性もある。
極力阻止はするつもりだが、もしもの時だってあるだろう。
その時は最悪.....いや、それを考えるのはまだ早い。その時は、その時だ。

「いや、そういえば今回の任務には..」

どうしたものかと、ぱっと見平然そうな顔で考えていた時だ。
ふと何かを思い出したのか、青年は急に思い立ったように携帯を取り出すと、今回の任務の資料が入っているファイルを開いた。
その中の一枚、追記の書いてあるページに目をやり、内容を確認していく。
その中には、

なお、今回の任務には他から似たような依頼を受けてきた者が複数存在する。詳細が分かっているのは以下の二名のみだ。

レイモンド・ベスター。
ジェシカ・シェラワット。

「これは.....好都合だな。使えるものは利用しておかなくてはな」

青年はそれだけ確認し、携帯のディスプレイを閉じると、皮肉交じりに笑った。



探索開始。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  mission2:直感的な何か


「あー、くそ。こいつら、ショットガンでも怯みやしねえ..弾も湧き出てくるわけじゃねえしな。面倒だが仕方ねえ、なるべく回避してくか..マジで最悪だよ、クソったれ」



ちゅうにくさい。
名前でてますけど、ジェシカとは一切関わりは持たせるきはありません^ω^
BLDなので!←









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