レオエイ前提のレオン×惹かれあう主人公
名前グレーツ、固定。


レオンがエイダを好きなのは分かっている。
それを踏まえた上で、俺はレオンに今日会っている。
グレーツはレオンを気に入っている。
そして、レオンは─

「グレーツ…」

それは、事故のようなものだった。
人混みが多く、逸れそうになったとき、レオンに手を引かれた。
手を引かれた先は路地裏。
路地裏に、2人。
引かれたもそのまま、レオンに不意に見つめられる。
ドキリ、とした。


「な、なんだよ…」
「あ、いや…」

レオンはなにかいいたげなまま口籠る。

「レオン…?」

疑問に首を傾げれば、レオンは決意したように口を開き、グレーツの名前を叫ぶように呼んだ。

「俺は…お前が…」
「レオン…」

顔が、近づく。
待て、という間もなく雰囲気に飲まれ、その距離、僅か数センチ。
その時だ

PDAに着信が入った。

「あ…悪い、呼び出しだ」
「ん、あ、ああ…」

画面を呼び起こせば、そこにはエイダの文字。
出る前に、着信音は止まった。
その文字はレオンにも見えたようで、ばつが悪そうにする。
もう一度言おう。レオンは、エイダが好きだ。
俺に対する気持ちは、多分吊り橋効果のようなものだと思う。
エイダから、レオンを奪うつもりはない。
エイダも、少なからずレオンを好いているから。

「行くのか…?」
「ああ…」
「次は、いつ会える?」
「わからないな、また、連絡する」
「そうか…」

名残惜しそうにレオンは返事をする。
会う約束はしない。
だが、それはまたグレーツがどこかに行ってしまうのではとレオンは不安なのだ。

「じゃあ、またな」
「……グレーツ!」

レオンに別れを告げ、背を向けて歩き出す。
すると、レオンがグレーツを呼び止めた。

「次会ったときは…ちゃんと言うからな!」

何をだよ。
そんなもの、分かっているが、グレーツはそう溢す。
もう会わないほうがいいかもしれないって少し、思ってしまった。

レオンには、エイダがいる。
2人はお互いに好き合っている、というものではないかもしれないが深い絆と縁に結ばれていると俺は思っている。
そもそも、あのタイミングで着信。
グレーツは、この後に起こる嫌な予感しかしなかった。

『グレーツ』

着信音もなく、PDAから名を呼ばれた。
嫌な予感は、的中。
それは紛れもなくエイダの声だった。






───

ばちばちなようで、お互いに譲り合うような関係
だったり。
なんか、三角?関係を書きたかった。




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