主)谷村の職場の先輩


「俺がもし、先輩の事好きだ。って言ったらどうしますか」

「......は ?」


目の前にいる男 谷村は、唐突にそんな事を呟いた。
俺は、そんないきなりの発言に唖然の表情を見せる。


「いきなり なんだ、お前は。」

「ふと頭に浮かんだ、単なる好奇心の質問ですよ」


で、答えは?と谷村は続けた。

答えも何も、男同士で好き嫌いという話しはどうなんだろうか。これは単なるジョークか?それともおふざけ?
なんて思いもしたが、
彼が凄く(珍しく)真面目な顔つきで居たものだから、そんな考えは吹っ飛ばされた。


「いや、その 別に  何も、変わらないんじゃ、ないか?」


良く考えもせずに、俺は平然とそう答えた。
いやだって、谷村は谷村で、俺は上司。かんけいは変わりはしないだろう。

谷村は、その発言に何故か、驚いた様な表情をみせると、
何かに取り付かれたかのようにいきなり、がしっと俺肩を力強く掴むという訳の分からない行動をとった。


「え、た、谷村 ?」

「先輩、好きです」

「え?」

「ずっと昔から好きでした。もう本当大好きでした」

「は?ちょ、ちょっと待て谷村。さっきのあれは単なる質問だったんじゃ、」


有り得ないくらいの真顔で告白をしだした谷村に驚きを隠せない俺。
続けて、谷村は「さっきのは、さっきのです」とニッコリ笑顔で、平然と答えた。

さっきのは?待て待て待て、じゃあ、今のは..


「先輩、言いましたよね、変わらないって。それって、」


最大の間違いに、気づいてしまった俺が居る。


「ち、違う!谷村、さっきのあれはそういう意味なんかじゃ、」

「いやー、照れなくてもいいですよ。わかってますから」


これまたニッコリ笑顔で谷村は言った。











「両思いな事くらい、わかってましたから!」

「だから違うって言ってるだろ!って う、うわああああ!!?」










これから変態に追われる毎日が続く事に、まだ彼は気づいていない。




 谷村が変態なのは常時運転です。
 移転前サイトより。
 そのため書き方が若干違います。

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