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あっちこっち
あの後、秋山に本気で「ごめん」と土下座の勢いで謝られた。
出会ってすぐに分かった人物なんて、今までに居なかったといえば居なかったから、仕方のない事だろうけれど。
しかし、ここまではっきり言われるとちょっとショックではある。始めに組員だとも言っていたのに、高校生呼ばわりとは。
「本当にごめんね」
「別に、 もういい」
成司さん、と呼び方も変えてくれたし、もう怒るいわれもないだろう。
許しの言葉を送ると、秋山は「ありがとう」とシンプルに感謝の言葉を返した。
それに、あまり謝られてもどう対応して良いものかとある意味困るものもある。
「嫌な思いさせちゃった変わりに、 しっかり出口まで守りながら案内するから」
「普通に案内してくれ」
「あ、 そう?」
なんて言いつつ、秋山はニッコリとこちらへ微笑んだ。
そして現在。
今度は、迷ったなどと抜かして苦笑いをこちらに向けるバカが目の前にいるのだった。
「お前、 馬鹿だろ」
「すみません」
結局、出口についたのはあれから30分も後の事。
二人共完璧に疲れきった表情になっていた。
「ここが、 出口ね」
「随分近くにあったもんだな」
「..本当にゴメン」
「完璧遅刻だよ。 今から集会だってのに」
「もしかして、 成司さんってその為にこっちに来てたの?」
小さく「ああ」と肯定すれば、秋山はまたも苦笑って謝った。
「じゃあ、 もうこれでアンタに用はないな」
「まあ、 そうだね」
「こんな状況だから、 また会う事もあるかもしれないがな」
「その時はその時で、 また宜しく、だね」
フッ、と笑い、秋山に「さようなら」という意味を込めて背を向けながら軽く手を振る。すれば、それに秋山は「気をつけてね」と言葉を返した。
「お前もな」と最後に言ったけれど、それが聞こえていたかは、彼しかわからない。
またの機会を
(一応、そう言っておく)
「不思議な人だったなあ.. 成司くん、か(生意気ではあったけど、悪い人ではなかったよね.. すぐにとは言わないけど、 また会えたら良いかも)」
「失礼な男だ..(確か、 秋山といったか.. 出来ればもう、 あまり会いたくはない、な)」
全く気の合わない二人。
とりあえず今は、秋山から別れて次どうしようか状態です。やっぱりストーリー通り真島編からヒルズ話しに持って行こうかな..
にしても......オブジエンドって本当に道迷います(え
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