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 危機的



大吾さんのところに戻ってきて、数時間後の事。食品売り場を隠れ家とするため、珍しく真島さんが「物使って出入口を塞げ」「食品を配給しろ」だの、まともな事を言って防衛をはった。

先ほど、大吾さんたちが集まって話した内容では、東城会どころではなく、街自体が壊滅的。しかも、東城会に組みしているところばかり、被害が大きいという。大吾さんたちは、この東城会が狙い何じゃないかと考えている。しかし、なぜ?
そんな事を考えながら、時間をつぶした。


夜になっても休息の時間なんてくるはずもなかった。皆いつ助けが来るのかもわからない不安と緊張感にただただ疲れを増さしている。
そのせいか、誰も寝ようとはしていないし、話しをしようとしているものすらいない。
いつもはうるさい真島さんでさえ喋らず、静寂がひろまっている。
そんな中、静かな時を破るように、いきなり大きな音がした。窓の外を見てみると、
二台のクルマがヒルズの入り口へと、もの凄い勢いで突撃しようとしている最悪の光景があった。その後どうなったかなんて事は、考えずとも、言わずとして分かるだろう。


「馬鹿な... これじゃ、 奴らが入って来ちまう..」
「真島さん..!」

元は助けのつもりで突っ込んできたであろう二台の車も、今では単なるはた迷惑この上ない。ゾンビを招き入れる形となってしまい、助けるべく来た意味の六代目にまで焦りの表情を浮かばさせてしまっている。ここままでは、すぐにここもゾンビの巣窟と化してしまうだろう。
どうしましょう、と大悟さんは焦りの声をあげながら、真島さんの方へと視線を送る。
しかし、そんな大吾さんをよそに、真島さんは入り口付近を見つめ、楽しそうにニヤリと笑みを浮かばせていた。


「やっぱ、 東城会はアホばっかりや」
「こんな時にまで、 馬鹿を披露してもらっては困りますけどね..」
「それがまた、 面白くてええんやろ.. ヒヒッ、 ワシは大好きやで」
「まあ、 暇はしませんね」

笑った後に出た真島さんの呟き。周りの人達は皆、こんな時に何を言い出すんだ、と驚きと呆れた顔をしていたが、成司だけは彼と同じように笑みを浮かべ、同意の言葉を返していた。すれば、後に焦っていた大吾さんも態度を変え「同感ですよ」と同じく続けた。こんな非常事態に、こんな会話ができるのも彼らくらい、いや彼らだけだろう。本当に呆れるほどに馬鹿ばかりだ。

三人は、無言のまま、目だけを合わせ、とくに行くとも何も合図するわけもなく、大吾さんは先に一人トラックが突っ込んで来た入り口のへと移動を始めると、続けて残りの二人もそれぞれ彼を追うようにして入り口の方へと向かっていった。




途中に残っていたゾンビ達を排除しながら、入り口へとたどり着いた三人。入り口付近に居るゾンビ達も侵入を防ぐために、軽く蹴散らす。


「大吾、 成司、 人使うて穴塞げや!」
「真島さんは?」
「ワシはな.. ちょっと野暮用じゃぁ!」


言われなくとも分かり切った事を真島さんは言うと、そのまま彼はゾンビの群れの中へと突進して行った。
大悟さんは、いきなりの行動に驚いた表情で、無駄な事を聞く。野望用..この状況、一人で巣窟に飛び出すのが何を示すのか、もちろん分からない訳もない。
成司は、大悟さんとは裏腹に、相変わらずの仏頂面で彼を見ているだけ。彼が無鉄砲なのは、いつものことだ。驚く事でもない。


「真島さん、 あんた... 囮に..!?」
「おう、お前ら.. おいしいご馳走やで!」


ようは時間稼ぎ。こちらの閉鎖が終わるまで、奴らを一人で引きつけておくつもりなのだ。実に馬鹿っぽくて彼らしい。
大悟さんは、心配したような顔で真島さんをみているが、そんなことはお構いなしと「かかって来い」と真島さんは続けて群れの中心で大声をあげて叫んだ。
何をカッコつけてるのか、と成司は呆れたように、彼の背中を見据えて軽くため息を漏らすほかなかった。




そん展開
(たまになら、悪くもない)




一気に話し飛び..経緯をわすれてしまったというか、勝手に文飛ぶとことかもう何がなにやらって..重要な会話なのに(´・ω・`)
そして女の子の存在が消え..どこ行ったって感じでね、すみませ(n

言葉の繋げ方って難しいです。

(2012/3/5 編集)



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