放課後の廊下を鞄を持ち先先と進む梓捺の表情は怒りで冷めていた。その後ろをついてまわる蔵ノ介は焦った表情だった。
「だからちゃうねんて!浮気やない!」
イライラする。
「何がちゃうんや。キスしとって浮気やないって、ほんなら浮気のボーダーラインどこやねん!」
「俺はあんなん好きやないわ!あっちが勝手にキスしてきて…」
ついてこないで。
「あんた男やろ!?そない簡単に好きでもないヤツにキスされるなんてありえへんわ!」
ウチらかて、したことないのに…
「しゃあないやないか…」
もう、いい。
「そうやな、しゃあないわ。」
「!…許してくれるんか!?」
自惚れんなや。
「埒あかんし、別れよ。」
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通算4日目の無断休部。放課後にもうダッシュでウチのとこに来るのは謙也。さすが足が速い。ま、1クラスしか違わんけど。
「梓捺!」
「よりなんか戻さへんで?」
4日前に蔵ノ介の浮気が原因で別れてから、毎日謙也はよりを戻せと行ってくる。蔵ノ介の様子がおかしいらしい。ま、関係ないけど。
「よりを戻す話は今はええわ!だけど…」
「なんや?」
「せめて部活は来たってぇや!」
「アホか。気まず過ぎるやろ!?」
別れてから一言も話していないから、顔も合わせたくないというのが本音だ。
「ホンマ困ってるねんて!マネージャーおらな練習やりずらいし、精もでぇへんねん!な、頼む!」
土下座でもしそうな勢いで頼んできた謙也の頼みを断る事はできなかった。それに、自分のせいでみんなが困ってるのは気が重い。
「…わかったわ。引退まであと少しやさかい、最後までやったるわ…」
「ほんまか!?たすかるわ!!」
嬉しそうな謙也に対し、私のテンションは下がっている。元カレがいる部活でマネージャー、なんて居心地の悪い…まぁ、しばらくは間、開けとこう。
関係崩壊
(修復不可。)
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白石が可哀想な扱いです(笑)
ま、気にすんな☆
あ!光くんの中編なのに光くんがいない(--;)
遊詩
完