「遅いなぁ、あいつ等」
「しょうがないよ、いつも売店は相当混むから…」
「ま、俺にとっちゃ好都合やなぁ…」
「?何か言うた?」
「いや、何も言うてへんよ!」
「そうか?」
「あいつ等もあぁ言っとったことやし、食べよか!」
「せやな!」

二人とも空腹に耐えきれず弁当箱を開いた。

「うわ!如月の弁当うまそうやな!」
「そう?なんか食べるか?作りすぎてしもうてん 」
「ええの?ってか、これ自分が作ったん!?」
「おん!うちの親、料理苦手やねん」

小さい頃はお婆ちゃんが作ってくれていたけど、数年前に亡くなってから自分が作るようになった。
だから料理は得意分野だ。

「!?旨いなぁこの玉子焼き!ダシがええ感じや!」
「ほんまか?嬉しいわぁ!なんなら今度、白石くんの弁当作ってこよか?」
「ええの?」
「おん!いつも三人分の弁当を作っとるさかい、一人くらい増えてもたいして変わらんのやわ」
「じゃあ、お願いしよかな」
「まかしとき!」

誉め上手やなぁと思いつつ、弁当をたべ続ける。

「なぁ、如月」
「なん?」
「男に名前で呼ばれるの嫌なタイプか?」
「いいや、親近感が湧くから嬉しいけど…それがどないかした?」
「いや、如月って呼ぶの、エライ他人行儀やなぁ思て…」
「別に名前で呼んでくれても、かまへんで?」
「ほんまか?ほんなら如月も…梓捺も俺のこと蔵ノ介って呼んでみ?」
「く、蔵ノ介…?」
「お、おん」

お互い黙りこむ。二人の心臓は激しく高鳴っていた。

「なんや、照れるなぁ」
「わ、わたしもや」

呼応
(君に呼ばれると心臓がうるさい)

(なぁ、謙ちゃん)(なんや…)(非常に帰りづらいんやけど…)(俺にどうしろと)(行ってこいスピードスター!)ドンっ!(うわぁ!!)

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謙也と眞柚は既に打ち解けました。
白石がウブ設定w

遊詩


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