朝。彼氏である並盛中風紀委員長・雲雀恭弥は、ついでだからと毎朝バイクで迎えに来てくれる。今日も彼はいつもと同じ時間に来てくれた。
 
ヘルメットをかぶり、バイクの後ろにまたがる。彼の背中に抱きつき、定番となった言葉を言う。
 
「いつもありがと、安全運転でよろしくね?」
 
「………」
 
返事が返ってこない。いつもなら、「…舌噛みたくなかったら、口閉じてて」と、いうのに。
 
「恭弥?もしかして何かあった?」
 
ぴくっと、彼が動いた。
 
(分かりやすい人だなぁ…)
 
「別に…」
 
そう言って彼はバイクを走らせた。