ギシッと
ベッドの軋む音が
静かな部屋で響いた。

「…本当に、する、のか…?」

俺は再確認として聞いた。

「お、おう」

円堂の声は少し震えている。

胸がドッドッドッとなっている。
心拍数が異常だ。

「…俺初めてなんだけど」
「俺もだよ」

俺は心の中で知ってるよ
とツッコミをした。



目も合わせられないまま
沈黙が続いていると、
疑問がふと浮かんだ。

「なあ、どっちが女なんだ?」
「え?風丸だろ?」

円堂はさも当然のように
そう答えた。

「いやいやいや、おかしいだろ」
「え」

俺はてっきり円堂が女役だと思っていたので、面を食らってしまった。

「とにかく風丸が女役な」
「やだ。いやだ」

睨み合いを始めた。

「…………」
「……………………」
「「じゃーんけーん!」」





「負けた………」
「いえーい、勝った!」

チョキで負けた。
最悪だ。

「…ふん、まあいい。
好きにしろよ」

俺は開き直って
ぷちぷちと学ランのボタンと
Yシャツのボタンを開けた。

「ほら」

手をベッドに着いた。

「(…ど、どうすればいいんだろ)」

伸ばしてきた円堂の手が
俺の腹に触れた。

「…………………っ」

ぴくり、と
身体が反応した。
くすぐったい。

円堂はこくり、と
喉をならした。

「………円堂?」
「ごめん、風丸。
…俺、抑えられないかも」

いつの間にか
円堂に押し倒されていた。



(危険なにおいがする)


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