「もーいーくつねーるーとー
クーリースーマースー」
「それ正月の歌だし、
現に今クリスマスだし」
「さすが俺の嫁、的確な突っ込み!」
「…まあ正確に言うとクリスマスイブだがな」

そう、今日はクリスマスイブ。
時刻は夜7時をまわっている。

ちなみに午前午後は
商店街をまわり、
夜は円堂の家でクリスマスケーキを食べよう
という約束だった。

約束通り
目の前には午後買ってきた
クリスマスケーキが鎮座している。

「よっしゃ、食べようぜ!」
「おう!」

おばさんが丁寧に切り分けてくれたケーキを
慎重に皿に乗せた。

「「いただきます」」

フォークを掴み、
ケーキを口の中に運んだ。

「うめー」
「あまー」

似たようなコメントを口々にした。

「風丸って甘いの苦手だよな」
「甘すぎるのはきつい。
まあたまに食べるのは良いけどな」

そう言いながら
風丸は二口目を口に運んだ。

「円堂もそんなに食べないよな」
「どっちかっていうとな」

俺も二口目を運んだ。

ケーキの甘味を噛み締めていると
ケーキをじっと睨む風丸が
視界に入った。


bkm

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -