※季節は梅雨の時期



「はー、これ当分やまないな…」
「ここでしばらく雨宿りするか」

部活の帰り道、
突如降った雨に俺たちは襲われた。
これだから梅雨っていうのは困る。

俺はタオルを取り出して
顔を拭いた。
それを見て風丸も同様にそうした。

「朝天気予報じゃ言ってなかったのに」

風丸は不満げに言った。
俺は天気予報を見てこなかったので
「そうだったのか」と
若干てきとうに相槌を打った。

決して気まずくない沈黙が流れた。

「あー髪超濡れた」と、
風丸は独り言のように呟いた。

女子のように長い髪は
拭いても簡単に乾かないだろうな
と思いながら風丸を見ると

目をはった。

(…………!!!)

滴る水の中に汗が混じった。
熱い。

風丸と目が合った。

「…顔が赤いぞ、どうしたんだ?」
「えっ!?あ、こ、これは…」

恥ずかしくて
言葉にすることが出来ない。

「?なんだよ、はっきり言えよ」

俺の煮え切らない態度にイラッとしたのか
口調が少し強い。
仕方なく言うことにした。




bkm

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