(そういえば、)

今日はバレンタインだった。
男子達が殺気立ってる理由がようやくわかった。

「円堂、昼飯食べにいくか」
「おう!」

豪炎寺に誘われ席を立った。
といってもいつも食べているが。
大抵いつも豪炎寺と鬼道、吹雪、
そして風丸と昼飯を共にしている。



屋上の重い扉を開けると
既に鬼道と吹雪が来ていた。

「遅かったな」
「待ちくたびれたよー」
「ごめんごめん!」
「すまんな」

駆け寄って吹雪の隣に座り、
豪炎寺も鬼道と俺の間に座った。

「…あれ、風丸は?」
「あー遅れるって言ったけど
呼び出しじゃないかなあー」

吹雪がのんびりとした口調で答えた。
「呼び出し?」と更なる疑問をぶつけた。

「円堂…鈍すぎるぞ」

鬼道は苦笑いしながら言った。
何かまずいことでも言ったか?

「今日はバレンタインデーだよ?
呼び出しっていったらアレでしょ」

ふわりと笑う吹雪の
言っていることがよくわからない。
俺は首を傾げる。

「だからー、告白だよ」
「そうか、告白か!
…………………ぅええええ!?!!」

風丸に?告白?女子が?
まさか、まさか、まさか。

「すまない!遅れた!」

走ってきたのか
額には汗が伝っており
白い息を吐いた。

「つか寒っ!!
お前ら寒くないのかよ」
「…風丸、どこ行ってたんだ?」
「…………円堂?」

俺は俯きながら言った。
すると、豪炎寺らが立ち上がって

「寒いから教室に行くな。
話が終わったら帰って来いよ」

と言って屋上から去っていった。
気をきかせてくれたのだろうか。

「お、俺らも行こうぜ」
「質問に答えろよ、風丸」
「………………!」

俺は静かに歩みより
扉まで詰め寄って風丸を追い込んだ。

「…女子からチョコ、貰ってたとか?」
「………!」

なんで、と風丸は目を見開いた。

「そうなんだろ?」
「…………そ、そうだけど」
「チョコ受け取ったのか?」
「そ、それは」
「告白されたのか?」
「えん」
「OKしたのか?」
「話をき」
「風丸は俺のものだ」

俺は風丸の唇にむしゃぶりついた。


bkm

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