「そうだったのか…
だから連絡が無かったんだな」

鬼道は複雑そうな表情を浮かべた。

「うん。だからその…
あまり気にしないで話してやってくれ。」

「ああ。わかってる」

鬼道はしっかりと頷いた。

「それにしても凄いぞ」

「へ?」

「髪の長い綺麗な男って噂になってるぞ」

「さっき登校したばっかりなのに…
綺麗な男って…ぷぷっ」

確かに顔は整っているが。

「どのクラスだろうな」

「風丸が?」

ああ、と頷く。

そういえばそうだ。
このクラスになるとは限らない。

「このクラスだといいなー」

「そうだな」

ガラッ
教室のドアが開き、
担任の先生が入ってきた。

おはようございまーす
と気の抜けた挨拶で、
朝のHRは始まった。

「…で、もう知っているかもしれないが
転校生が来ている。
入ってこい」

ゆっくりと転校生と呼ばれる生徒が
教室内に踏み入れた。

―やっぱり風丸だ。


bkm

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