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「…というわけだ。
だから退院したのも最近なんだ」
「そうだったのか…」
まさか交通事故にあってたなんて
思いもしなかった。
俺は愕然とした。
「まあ、命に関わる怪我じゃなかったし
完治もしたし、大丈夫だよ」
「そっか。良かった」
「うん。あ、それで
円堂に頼みがあるんだ」
急に真面目な顔になったので
ドキッとした。
「な、何だよ?」
「記憶を取り戻す手助けを
円堂にしてほしいんだ」
それを聞いた瞬間
俺は頬が緩んだ。
風丸という人物は
以前は人に頼ることがあまり無く
一人で解決しようとすることが
比較的多かった。
こうやって頼ってくれることが
素直に嬉しかった。
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