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:: 円風(♀)

今日から女子高校生。
少し離れた県に引っ越したから景色も新しい。
履き慣れないスカートを翻してこれからの生活に一抹の不安を感じながらも桜並木の道を歩いた。

桜の花びらが散っているのを見て、ふと円堂の顔を思い出した。

「(元気にしてるかな…)」

あいつとは違う高校だ。
いや、違わなければならなかった。

「(…しまった)」

円堂のことを考えると気が滅入ってしまう。
思考を振り払うように頭を何度も振った。
今日は女らしく下ろしてある髪の毛がさらさらと揺れる。
もう俺は男じゃない。
…円堂のことは、考えるな。
そう何度も言い聞かせた。


高校にやっと着いた。
とりあえず振り分けられたクラスに行くらしい。クラス発表の髪を覗き見る。

「あ」

ポケットに入ってたハンカチが落ちた。
拾おうとすると、前から手が伸び、重なった。

「あ、すみません」
「いえ、こちらこそ」

その手はハンカチを手に取り、
俺に差し出した。

「どう………………」

ぞ、と言われるかな?と思っていたが
その続きが紡がれることは無かった。
俺は顔を上げた。

「………………なんで」
「………………風丸?」

なんで、お前がいるんだよ。



設定とか全然無いです!
だから落書きです。
あ、お前が誰かはわかりますよね!

 
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