Nowhere...?跡地 | ナノ






サボり日和


次の日


「あ、あ、足がァァァァ!」


有梨は足を引きずりながら登校していた

昨日の試合が足にきたのである


「大丈夫?」

「ん、死にそうだからサボるわ」

「は?」

「そういうことだからあとよろしくー」


筋肉痛でひどかったハズなのにあっという間に駆けていく

一人取り残された識はため息をついた

こうして有梨がサボることは今に始まったことではないからだ

仕方ないと割り切って識は一人教室へ行くのだった



有梨は屋上にいた

空は雲一つない晴天

日差しもそれほど強くなくお昼寝にはもってこいの日だ

影を探して寝転がってさあねようかとしていると、どこからともなくシャボン玉が飛んできた


「シャボン玉?」


一体どこから来ているのか、シャボン玉のあとを追っていくと


「誰じゃお前さん」


銀髪の男子生徒と目があった

しばらく見つめ合う二人

やがて彼の方が急に笑い出した


「面白いやつじゃのう」

「そりゃどーも」

「お前さん、もしかして昨日幸村がゆっとった人かのう?」

「あ、もしかしてテニス部だったり?」

「ほうじゃ。仁王雅治ちゅーもんや」


ぷかぷかとまた新しいシャボン玉を吹く


「ふうん」

「なんじゃ興味ないんかい」

「別にー」

「そういうお前さんはなんとゆうんじゃ?」

「七森有梨」

「ほうか」


しばらく仁王がシャボン玉をふくそばでボーっとする有梨


「お前さんも吹くか?」

「じゃあお言葉に甘えて」


仁王からシャボン玉セットを受け取ると一緒に吹き始めた

青空にぷかぷかとシャボン玉が漂う

午前中は二人してシャボン玉を吹いて終わった







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