Nowhere...?跡地 | ナノ






電話


再度ATTENTIONS!

・表紙のATTENTION!にも書いてありますが、再度ここで注意を
・この話含め、この物語はオリジナルストーリーです
・青学ファンの皆様には大変申し訳ありませんが、この物語には青学は存在すらしておりません(※もちろんリョーマをはじめ青学も好きですよ!!!)
・それ故、この話で行われる決勝戦は立海VS氷帝です
・ただ単にこの2校で試合をさせたかった←
・あとまあなんか主人公たちがテニスの実力について云々言ってますが、さらりと流してください
・作者はテニスについては素人中の素人です
・深い意味はありません
・偏見と独断で構成されてます
・あとここから先の話はものすごく臭いです
・いわば簡単に予測がついてしまうさらにつまらない話になるということです

以上、万全の体制でおk! と胸を張って言える方のみお進みください















オレは久し振りに興奮していた

たぶん今までにないくらい

周りの歓声などまるで聞こえない

ただ耳に入ってくるのはボールの跳ねる音やラケットを振る音、選手の息遣いだけ

それだけオレの神経はすべて目の前のゲームに注がれていた

本音を言えば今すぐにでもコートに飛び出して一緒にしたい程

ああ、なんてすげえテニスなんだ

かつてこれほどのテニスを身近で見たことがあっただろうか

手に汗握る

ついには自分の高ぶる鼓動まで聞こえてくるほどに

いつになく真剣なあいつがちょっとだけ、不本意だがちょっとだけカッコよく見えた

ああ、あいつはこんなテニスをするんだな

あいつはこんなにも強くなったんだな

上から目線だがそう思った


――そんな時だった


ぶぶぶっ、ぶぶぶっ

ポケットで静かだった携帯が自己主張を始める

こんなときに限って誰だ

いつまでも鳴り止まないバイブレーションに苛立ちながら電話に出た


「もしもし、今ちょっと――」

『――――――』

「え?」


一瞬、オレの世界から音が消えた

なんだ、いったいどういうことだ?

何が起こっている……?

優雨が、優雨が、優雨が――――?

はっと我に返ったらぶわっと歓声が聞こえてきた


「ん? 有梨? どうしたの急に立ち上がって?」

「……くる」

「は?」

「オレ、ちょっと出てくる」

「え、でもまだ試合は――」


識の声を無視してオレは走り出した

ただ無我夢中で

どんどん遠ざかる歓声

会場を出るとより強い日差しが照りつける

だが、そんなものは今のオレには関係なくただ走り続けた

大通りまで出ると、すぐ近くに停車していたタクシーに乗り込む


「お客さん、どこま――」

「か、金井総合病院まで! 急いでくれ!!」


緊迫した声にタクシーの運転手は驚きつつも、行き先とその声にすぐに事の次第をある程度理解したようで、アクセルを踏んだ


「頼む……お願いだ……」


お願いだから間に合ってくれ――!!






有梨は立海の三連覇達成という輝かしい瞬間を見ることはなく、そしてその日有梨が家に帰ってくることはなかった







「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -