Nowhere...?跡地 | ナノ






前座


再度ATTENTIONS!

・表紙のATTENTION!にも書いてありますが、再度ここで注意を
・この話含め、この物語はオリジナルストーリーです
・青学ファンの皆様には大変申し訳ありませんが、この物語には青学は存在すらしておりません(※もちろんリョーマをはじめ青学も好きですよ!!!)
・それ故、この話で行われる決勝戦は立海VS氷帝です
・ただ単にこの2校で試合をさせたかった←
・あとまあなんか主人公たちがテニスの実力について云々言ってますが、さらりと流してください
・作者はテニスについては素人中の素人です
・深い意味はありません
・偏見と独断で構成されてます


以上、万全の体制でおk! と胸を張って言える方のみお進みください
















――決勝戦当日

どうせ結果は目に見えているからと準決勝までは見に来なかった二人だが、決勝戦の今日は早々と会場入りしていた


「もうわかめたち来てるかなー」

「流石に選手はもう会場入りして体温めてるでしょ」


なんとなく彼らと会えないだろうかと、関係者以外立ち入り禁止の一歩手前で駄弁っていると、奥から現れたのは……


「あれ? 四条さんじゃないですか?」

「ん? 誰かと思えば鳳くん?」


決勝戦の相手、氷帝の鳳だった


「わあ! 四条さんこんにちわ!」


男性とは思えない優しいぽわぽわした雰囲気で駆け寄ってくる

駆け寄ってくる彼を見て識はうわ可愛いなにこの生き物と心の中でつぶやいた


「こんなところまでどうしたんですか?」

「いんやあ、ちょっとわか――切原のやつをからかいに来ただけー」

「あ、ここから先は選手以外立ち入り禁止ですもんね」

「そうそう。どうせ試合開始まで時間あるからまあちょっと暇つぶしに来たのよ」


鳳の後ろに左右に揺れる尻尾が見えるのはきっと気のせいではないだろう

いいなあ、立海にもこれぐらいの癒しがあればいいのに


「あ、やっぱりおふたりは立海を応援しに……?」

「ん、まあぶっちゃけ試合見に来ただけで、どっちを応援しに来たってわけじゃないよー」

「俺も出るんですよ!」

「あらそうなの? えっと、D1だから丸井さんたちとか」

「相手が誰であろうと俺と宍戸さんには勝てませんよ?」

「おうおうおう、チョタやる気だねー」

「もちろんです! 勝つのは氷帝! ですから!」

「ふふふっ、鳳くんの試合も楽しみにしてるね」


二人の激励を受け、それじゃあ俺はそろそろ戻ります、と言って鳳は選手控え室に戻っていった

それとすれ違うように今度は真田が現れた


「む、お前ら」

「あ、どうもサナダムシ先輩」

「今、またサナダムシと言わなかったか」

「気のせいですよ、ダナムシ先輩」


相変わらず有梨は真田のことをまともに名前を呼ばない

恐らく皇帝と恐れられていることを知っているものにとってはとんでもない扱いだろう


「お前ら来てくれたのか」

「せっかく頂いたチケットを無駄にするのももったいないですからね」


識がそう言うとうんうんとどこか満足げに真田は頷いた


「必ずやお前らの目の前で三連覇を成し遂げて見せよう」

「お、期待してますよ、先輩」

「我ら三連覇に死角などない!」


と、言う真田には普段より一層強い思いが込められていた


「お、有梨たちじゃねえか」


さらに真田の後ろから顔をのぞかせたのは丸井


「どうっすか、調子は?」

「問題ないぜぃ!」


と、軽くウィンクすると、普通の女子ならばイチコロだろうが、有梨の場合は「うわっきもっ」と深く丸井の心をえぐった

最近有梨が辛口になってきているのも気のせいではないだろう


「ま、まあ応援してくれよな!」

「えー」


有梨と識の声が見事に揃ってしまった

先ほどの鳳とは天と地ほどの差


「そんなこというなよぃ!」

「まあ冗談ですよ。半分ぐらい」

「ちょっ、識本音漏れてる」


冗談に聞こえない識とくつくつと笑う有梨にやっぱり心をえぐられる丸井


「おい丸井! 貴様これぐらいのことで落ち込むんじゃない!」

「うっせえ真田! お前に今の俺の気持ちがわかるものか!」


今から決勝戦だというのにうわーんと情けない声を出して駆けていった


「ちょっとひどいことしちゃったね」

「そうだなー」

「お前らな……」

「あ、もうそろそろ時間じゃありません?」

「な、なんだと!?」


真田はすぐ近くにあった時計を確認すると丸井のあとを追うように消えた







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