Nowhere...?跡地 | ナノ






練習試合H


空もだいぶ橙色に染まってきた頃、立海と氷帝の練習試合は終わった


「ありがとうございました!」


最後はネットを挟んで向かい合い、頭を下げる

そして校門前までお見送り


「今日はとてもいい刺激になった。ありがとう」

「こっちこそ感謝するぜ」


部の代表として幸村と跡部が握手を交わす

女子にはないさっぱりとした友情に有梨と識は何だか少しだけ羨ましいと感じた


「じゃあな、有梨。愛してるぜ」

「うっせ黙ってろナルシスト」


朝のような跡部の意外な優しい一面を見たせいか、朝のようなトゲトゲしさは見られなかった


「それじゃあな。またどこかで会おうや」

「ご縁があれば」


ニコニコと笑う忍足に対して識は冷たくあしらった


「有梨ー俺さみC!」

「うわっ、ちょ、いきなり抱きつかないでくださいよ」


芥川の腕の中にすっぽりと収まる


「クソクソ。またテニスしようぜ!」

「今度は負けませんからね」


芥川に抱きつかれながらも向日とこつんと拳を合わせた


「じゃあな。四条、元気でな」

「本当ありがとうございました」

「いえ、お二方もこれから頑張ってくださいね。特に鳳くんは頑張りすぎないでね」

「はい!」

「樺地くんもあの変人の世話は大変だろうけど頑張ってね」

「ウスッ」


先ほどの忍足とは違って識含め、四人の雰囲気はほのぼのとしたものだった


「ほらお前もなにか言えよー」


向日にバンと背中を押され、一歩前に出る日吉


「つ、次は負けない」


それだけ言うとさっと後ろを向いて離れていった


「次は全国で会おう」

「ああ」


そうして氷帝テニス部は夕日の中帰って行き、有梨と識の長い一日は終わった







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