Nowhere...?跡地 | ナノ






球技大会@


「えー今日は今度行われる球技大会に出る競技を決めるぞー」


やる気のない担任の声が教室に響く

球技大会といえば年に行われる中でも人気のあるイベントである

クラス全体が盛り上がる中で


「なーんで球技大会と体育祭があるのかねえ」


識のテンションはダダ下がりだった

運動嫌い(運動音痴)の#香織#にとっては興味どころか滅んで欲しいくらい嫌なイベントだった

有梨もあまり乗り気ではない


「めんどくせー」

「あんたは運動できるからいいじゃない」

「面倒くさいものは面倒くさいんだ」

「あー憂鬱だわ」


そんな有梨たちを他所に担任は説明を続ける


「競技はバスケ、サッカー、バレー、テニス、卓球だ。一人一つは何かやってもらうぞ」

「うわめんどくさい……」

「識、あきらめんしゃい」

「何仁王さん真似てんのよ」

「なんとなく」

「……で、何入る?」

「俺にチームワークを求めるんじゃない!」

「ですよねー」


周りとの協調性がほぼ皆無の二人にとってバレー、バスケ、サッカーはもってのほか

ということは残りはテニスと卓球


「わたし卓球にする。一回戦でさっさと負けてサボる」

「優等生がサボるとかいうんじゃありません」

「お前に言われたくない。そういう有梨はどうすんの?」

「俺もテニスで適当に負けてサボろうかなー」

「どうせ強い相手もいないもんね」

「そうそう」


どちらも大会に真面目に参加するつもりはないらしい


「それじゃあ黒板に自分が出たい競技に名前書け」


ざわざわと友達同士でどれにする? などと声が聞こえる

有梨と識はさっさとテニスと卓球のところに名前を書いた


「あれ? わかめはテニスじゃないの?」

「自分が入ってる部活はダメなんだよ」

「へえそーなのかー」


無所属の有梨には関係ない話である


「で、何はいるの?」

「バスケ」

「あっそ」

「自分から聞いておいてその反応はないだろ」

「別にいいじゃん」

「まあいいけどよ」







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